フィンランド第二の都市、タンペレの小学校に言語や数学を教えるロボットが登場した。言語を教えるロボットの名前は「エリアス(Elias)」、一方、数学を教えるロボットは「OVObot」だ。
教師の質の向上を目的に、「エリアス」1体、「OVObot」3体を学校に配置。学校側はすでに「エリアス」を購入済みであり、今後も利用し続けていくとのこと。一方、「OVObot」についてはひとまず1年間の試験的運用が決まっている。
ロボットは生徒の能力レベルを認識し、生徒からの質問に対応する。そして、生徒が抱える問題に関するフィードバックを人間の教師に送信する。
言語教師ロボット「エリアス」は、ソフトバンクロボティクスのヒューマノイドロボット「NAO」をベースに作られたロボットだ。フィンランドのAI企業Uteliasが開発したソフトウェアで自由に操れるようになっている。質問をしている間、子供たちをイライラさせることはなく、むしろ「カンナムスタイル」の踊りで子供たちを楽しませたりもする陽気なロボットだ。
「エリアス」には言語学習や生徒の質問への理解を促すソフトウェアが組み込まれており、23の言語を理解し、話すことができる。なお、今回の試験的運用でターゲットとなった言語は英語、フィンランド語、ドイツ語の3語のみである。
一方、数学を教えるロボット「OVObot」は25センチメートルほどの大きさであり、外見はフクロウのようだ。
「ロボットを取り入れた新カリキュラムでは、いかに子供たちを巻き込み、学習へのモチベーションを持たせ、能動的な学習機会を創出するかに焦点を当てたい。エリアスは教室内で展開される多種多様な学習手法のひとつとして位置づけている(中略)我々教師は子供たちがロボットのコーディングをしたり、あるいはロボットと協働したりすることに対して寛容であるべきだ」と、言語教師のRiikka Kolunsarka氏はロイターの取材に対してコメントした。
Photo by Utelias HP