中国「2018グローバルAI+ニュービジネスサミット」で発表されたリスト「2018中国のAI企業-商用化トップ100」には、センスタイム(SenseTime/商湯科技)、メグビー(Megvii/曠視科技)、ムービーブック(Moviebook/影譜科技)、ユービーテック(UBTECH/優必選科技)、カムブリオン(Cambrion/寒武紀科技)、ハイアールユープラス(Hier U+/海尔+)、アイクール(Eyecool/眼神科技)、クラウドウォーク(Cloudwalk/雲衆科技)など企業がトップ8に選出された。収益、顧客規模、認知度など、さまざまなスコアを合算した結果だ。
これらトップ8企業の売上高は10〜20億元(約170~340億円)水準だ。センスタイムおよびユービーテックは、50億ドル(約5500億円)の企業価値があると評価されている。メグビー、ムービーブック、クラウドウォークなどの企業価値も、10億ドル(約1100億円)水準とされた。
リストに選ばれたトップ100社の内訳としてはまず、49社が北京、22社が上海、11社が深センに拠点を構えていることがわかった。セキュリティ(16社)、医療(10社)、金融(8社)など10のビジネス領域にまたがっている。
セキュリティ領域ではセンスタイム、メグビー、クラウドウォークが、持ち前の顔認識技術をベースに先頭を走っており、それら技術はスマートシティ建設などにも活用される傾向にある。
ロボット領域では、ユービーテックがヒューマノイドや関連要素技術で強みをみせており、ムービーブックは、エンターテイメント分野におけるAI開発・適用で事業を拡大している。
中国で商用化が最も顕著な人工知能の領域は「ビジュアルコンピューティング」分野だ。中国の警察・公安はすでに「天網(SkyNet)」と呼ばれる顔認識システムを公務に活用している。同分野は、中国の投資家の間でもホットな話題となっている。3月時点の分析によれば、同分野は143億元(約2465億円)の投資資金を吸収。グローバルAI産業に流入する資金総額の23%を占めた。なお2014年以来、中国内の500を超える投資機関が、累計約600億元をAI産業に投資したと集計されている。
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