SONMがコンピューティングパワーを売り貸しできるマーケットプレイス&プラットフォーム提供へ

ロボティア編集部2018年7月2日(月曜日)

オープンソース分散システムとブロックチェーンベースのマーケットプレイスであるSONMは、フォグ・コンピューティング・プラットフォームのリリースを発表した。 SONMを使用すると、個人のデバイスを1つのプラットフォームに接続し、消費者とサプライヤが特定のコンピューティング・タスクに必要なコンピューティング・パワーを購入・レンタルできる分散型マーケットプレイスを作ることができる。

SONMは、2016年にセルゲイ・ポノマレフ(Sergey Ponomarev)とアレクセイ・アントノフ(Aleksei Antonov)が多様で複合的な作業を一カ所で処理できる多目的コンピューティング・プラットフォームを全世界に供給するために設立した企業である。SONMの分散型フォグ・コンピューティング・プラットフォーム・フォーマットは、平均的なクラウド・サービスよりもコスト効率が高く設計され、コンピューティング・パワー・リソースと暗号通貨の計算が必要な全世界の顧客のためのホスティングを行っている。SONMの主なパートナーとしてOpenFog ConsortiumとHP Cloud 28+がある。

SONMマーケットプレイスは、タスクを実行するために必要なコンピューティング・パワーを購入・レンタルする消費者とサプライヤで構成されている。消費者は、仮想空間に接続し、自分のプロジェクトに必要なレンタル時間とリソースの量を選択し、それに応じてコストを計算・購入することができる。消費者は、SONMのパワーリソースを利用して科学的計算、機械学習やビックデータの分析、ビデオのレンダリング、アプリやWebサイトのホスティング、データストレージの管理といった作用を行うことができる。

新しいプラットフォームを使用すると、特別な機器を購入しなくてもGPU、CPU、空きディスク容量、RAM及びネットワーク帯域幅を使用してコンピューティング・タスクを実行することができる。PCまたはサーバーの所有者は、SONMのソフトウェアをインストールし、カスタマイズするだけで済む。SONMは、コンピューティング・リソースのサプライヤにマイニングに対する実質的な代替手段を提供し、ハッシュキーのパラメータの検索だけでなく、実際のビジネス・タスクを完了することによっても利益を得ることができる。

プラットフォームで作業を開始するには、コンピューティング・リソースの消費者とサプライヤは「SNM」というSONMのトークンを購入する必要がある。コンピューティング・パワーの所有者であるサプライヤは、コンピュータ・リソースを消費者に販売するときにSNMトークンを獲得する。サプライヤと消費者の相互作用は自動化され、ブロックチェーン・マーケットプレイスでP2P方式により直接行われる。スマートコントラクトは支払いの履行を保証する。

SONMインフラストラクチャは、ソースコード非公開の商用ソフトウェアを含むすべてのソフトウェアをLinux上で実行するのに適している。GPUのコンピューティング・リソースは、機械学習、ビックデータの分析、レンダリングに関連するタスクのソリューションとして最適だ。また、SONMは大規模なデータセットの保管にも使用できる。

さらに、SONMはあらゆる種類の暗号通貨の採掘に適しており、消費者にマイニングからの基本的な最小限の収入を提供する。SONMは、暗号通貨市場をモニタリングし、アイドル状態のマシンのリソースを自動的にマイニングに導くボットを立ち上げる予定だ。

SONMの共同創業者であるアレクセイ・アントノフ(Aleksei Antonov)氏は、「様々なクライアントと彼らのニーズに応じて複数の作業を同時に処理できるクラウドに代わるものを提供することがSONMのビジョンだ」と話し、「SONMは、ブロックチェーン技術とフォグ・コンピューティング・サービスを組み合わせて、暗号通貨とコンピューティング・パワー・リソースが互いに補完できる環境を構築した。全世界の数百万のデバイスが接続されているSONMのプラットフォームは、持続的にサービスを拡張できる潜在力を持っている。SONMの将来のビジョンは、独自のブロックチェーン・ネットワーク上で動作するマーケットプレイスのセキュリティのためにマスターノードを含めることだ。マスターノードは、SNMトークンの所有者がセットアップし、アクションを実行することで報酬が与えられる」と述べた。