中国のオンラインストアに「書き写し系」の宿題を代替してくれるロボットが人気だとして話題だ。
2月中旬、中国現地メディア、台湾メディアなどは、黒竜江省・ハルビンに住むチャン一家の話題を取り上げた。チャン氏は、娘が冬休みの宿題を駆け込みで乗り切ろうとすることを防ぐため、スケジュールを作成・管理。書き写し系の宿題を毎日一定量こなすよう義務付けた。すると、娘のノートには毎日きっちり日課分の文字が。
娘がしっかりと宿題をこなすことに安心していたチャン氏だが、ある日、娘の部屋を掃除している最中にひとつの箱を発見する。そこには、「文字を書いてくれるロボット」という文字が刻まれていた。さらに箱の中の説明書には、「すべての字体を模倣して、文字をそのまま書き移すことができる」と書かれていた。
問いただしたところ、娘は800元(約1万3000円)の“書き写しロボット”をインターネットで購入し、宿題を代わりにやらせていたと告白。ロボットが真似た娘の字体は、本物と区別が難しいほど精巧だったそうだ。
書き写しロボットは、ソフトウェアをダウンロードしてユーザーの手書き文字のサンプルと複写しなければならない文章を入力した後、筆記具を付着すると1分あたりの40文字の速度で文書を作成してくれる。中国オンラインストアの関係者によれば、それら書き写しロボットは春節過ぎから注文が殺到。学生を中心に購入が相次いでいるという。中国最大のECサイト・タオバオでは、188〜1200元の価格帯でさまざまなタイプが販売されている。
筆記ロボットについて、子供の親たちは賛否両論だ。一部の親は、書き写しという無駄な宿題の手間が省けると賛成。自分たちの時代になぜそのようなロボットがなかったのかと、むしろ称賛している。一方、書き写しは思考力の向上、集中力の増加、手書き校正などに役立つとしロボットの使用を反対する親もいる。
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