2月1日、オランダ警察がワシや鷹など猛禽類を訓練し航空機の運航の脅威また妨げになるドローンを撃退するプロジェクトを進めていると、英ガーディアンなど欧米メディアが報じた。先端技術を集めたドローンを、鷹狩りのような伝統的な手法で撃退しようというユーモラスなニュースだ。
オランダ警察は現在、「ガード・フロム・アバーブ(Guard From Above)」という、猛禽類調教メーカーの支援を受け、白頭鷲(ハクトウワシ)2匹を訓練させている。この2匹のワシは、ドローンを撃墜するための高い可能性を見せているそうだ。
ガード・フロム・アバーブCEOのシュールト・フーゲーンドゥーン(Sjoerd Hoogendoorn)氏は、同プロジェクトが「低レベルの技術が、最先端技術の問題点を解決することができることを示した」と評価。野鳥専門家であるジェフ・ルバロン(Geoff LeBaron)氏は「猛禽類には自分たちのテリトリーを守るために他の猛禽類を攻撃する習性がある」とし「ある程度の大きさがあるドローンを、他の猛禽類と勘違いして攻撃に出ている」と説明している。
金属やプラスチックで作られたドローンを攻撃しても、猛禽類は怪我をしないことが明らかになっている。目がとても良く、高速で動く回転翼をすべて確認し、ドローンの中心部を攻撃する能力がある。
オランダ警察は、訓練されたワシが無許可で飛行するドローンを撃退するだけでな、離れた場所に不時着したドローンを回収する任務も遂行できるものと期待している。ただし、米外交専門誌「フォーリンポリシー」は、問題となるような特定のドローンだけを選別して攻撃するためには、より多くの訓練と研究が必要であると指摘している。