中国フードデリバリー大手でアリババ傘下の「Ele.me」がドローン配送の許可を取得

ロボティア編集部2018年6月4日(月曜日)
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上海に拠点を構える中国食品デリバリーサービス大手「Ele.me(饿了么)」が、中国政府からドローン配達サービスの許可を受けたと地元メディアが報じた。

Ele.meは今回、上海の産業密集地域を中心に17の飛行経路について飛行承認を受けた。スマートフォンで顧客の注文を受け、20分以内に食事を配達する計画だ。上海金山産業団地(Shanghai Jinshan Industrial Park)で事業を展開している100以上の食品業者が、今回のドローン配達に参加すると予想されている。

Ele.meのドローン配達システムの全体像としては、まず出発エリアにいる配送スタッフが顧客の注文を集め、それぞれのドローンに食品を乗せる。次いで顧客がいる地域に待ち構えているスタッフがそれを受けとり、住所まで配達するという手順になっている。なお、顧客にはドローン配送による追加料金は発生しない。Ele.me側は、むしろドローン配送で通常の配送より運用コストが下げられると試算している。全配送距離のうち、配達スタッフが担当するのは15%程度との予想だ。

Ele.meは昨年9月、上海でドローン配達サービスをテストし、ライバル企業「Meituan(美団)」に先行している。当時使用されたドローン「E7」は、最大時速65kmで約10kmを飛行することができる。またEle.meはドローンのテスト飛行に続き、昨年10月には地上を移動する配送用ロボットも公開している。

アリババ傘下のEle.meがドローン配送の承認を受けたことにより、Meituanとの競争が加熱する見込みだ。Meituanはテンセント関連企業で、過去2年間にわたりドローン配送サービスをテストしてきた。来年中に無人配達サービスの導入を計画している。

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