米ディズニー「ドローン花火ショー」開催...300台同時飛行でクリスマスツリーも再現

ロボティア編集部2016年11月22日(火曜日)

 ドローンで夜空を彩る「ドローン花火」が注目を集めている。仕掛けたのは、インテルとウォルトディズニー。両社は今年のクリスマスシーズン用に、米フロリダ州オーランドにあるウォルトディズニーワールドリゾートで、ドローン300台を浮かべたドローンショーを展開している。

 最初の公演はリゾート内ワールドスプリングス(旧ダウンタウンディズニー)で、20日の夜に行われた。今後は来年1月8日まで、毎日午後7時、8時半の二回ずつ公演が行われる。ディズニーリゾートの訪問者であれば、誰でも無料で見ることができる。

 インテルは、このドローン花火のために専用機「シューティングスター」を独自開発。ウォルトディズニーとともに、5ヶ月以上にわたりドローン花火ショープログラム「星が輝く休日」を用意してきた。

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インテルのショー用ドローン「シューティングスター」 photo by Intel

 今回ショーに導入されるインテルの超軽量ドローンは、ボディーが発泡スチロールとプラスチックでできている。重さはわずか280gで、バレーボールよりも軽い。ドローンは互いに150㎝以内の近距離を飛行し、一度に最大20分間空を飛ぶことができる。

 前述の通り、今回のドローン花火ショーにはドローン300台が動員されるのだが、これは歴代最大規模のドローンによる群集飛行となる。先だってインテルは500台の群集飛行でギネス記録を打ち立てた。が、オフィシャルなイベントで、数百台のドローンが振り付けに合わせて集団飛行をするのは今回が初めてとなる。

 なお数百台のドローンに内蔵されたLED電球を使えば、計40億以上の色の組み合わせをつくりだすことができ、アニメーション表現も可能なのだそう。インテルは、報道資料を通じて「非常に複雑な群集飛行でも、ノートパソコンで演出できるようソフトウェアやインターフェイスの性能を改善した(中略)このシステムを利用すれば、どのような花火もわずか数日中に用意することができる」とコメントしている。

インテル_ディズニー_ドローンショー2
photo by Intel

 ウォルトディズニーはドローンを夜空に浮かべて、クラシック音楽を背景に、クリスマスツリー、ワシなど、多様な美しいアニメーションショーを再現する。

 インテルのニューテクノロジーグループを担当するジョシュ・ウォールデン(Josh Walden)副社長は、「ウォルトディズニーが夢見るイノベーティブな花火をともにつくりあげることができ、興味深かった(中略)私たちは、空をキャンバス、電球を塗料にして、夜空にエンターテイメントの新たな地平を開いた」とコメントを残している。

 一方、ウォルトディズニー・イメージニアリング研究開発スタジオのジョン・スノーディー(John Snoddy)代表は、「インテルと協力してエキサイティングなエンターテイメント体験をつくれたことに興奮している」としている。

 小型ドローンによる群集飛行は、ショー以外にも応用が可能。研究者たちは、適切な開発プロセスを経れば、建物の監視、農業、捜索救助など、さまざまな用途にも今後使うことができるとしている。

photo by Intel