教育用ロボット「Cellulo」に視覚障がい児童を支援する機能を追加

ロボティア編集部2017年7月10日(月曜日)

Photo by YouTube

 スイス連邦工科大学ローザンヌ校(以下、EPFL)で開発された教育用ロボット「セルロ(Cellulo)」を活用し、視覚障がいのある子供たちに室内にある物体との位置を知らせる技術が公開された。研究に参加したのは、同校のAlexandre Foucqueteau氏、またトゥールーズ大学のAgnieszka Kolodziej博士らだ。

 セルロは教室を移動・振動しながら、テーブル、机、書など障害物にぶつかる方法で学生に物体の性質と位置を知らせる。なお学生が物体の詳細について把握していない場合、タブレットに情報を知らせることができる。開発者のひとりであるFoucqueteau氏は、5ヶ月の間に、3〜9歳の視覚障がい児を対象に実験を行ったと述べている。

 EPFLが開発したセルロは六角形の形をしており、上部に6つの発光ボタン、下端部に磁力式全方向ボールドライブ(ball drive)などを搭載している。また、紙の上に描かれたマイクロドット(dot)のパターン情報を収集するカメラも搭載している。複数台のセルロを連携させ、群集ロボットのように動作させることも可能だ。

■関連記事
-ロボット義足スタートアップ「HuMoTech」障がい者にフィットする義足を目指す
-DARPAがロボットにマナーを教える計画を始動…「人間との共生に規範習得が必須」
-演奏ロボットが作曲までこなす!?…ショパンやビートルズのシーケンスを学習
-ストローがロボットに!? 米ハーバード大「アース・ロボット」公開