ロボットバブル前夜の中国で補助金目当てのダミー会社が乱立

ロボティア編集部
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中国_ロボットバブル
photo by chinadaily.com

 これに対して、上海証券報は「1兆元(約16兆円)台の市場のダンスが始まった」という表現で期待感を示した。日本でも、人工知能関連技術を政府が後押しするという方針発表を受け、関連株が上昇を見せているが、中国では似たような現象がロボット分野で起きつつある。

 また、その勢いあてられて、「今年、中国が日本を抜いて世界最大の産業用ロボット保有国になるだろう」(フィナンシャル・タイムズ)という見通しも出てきている。加えて、人口の高齢化と人件費の上昇で、ロボットの需要が大きくなることも、ロボット産業が成長する社会的背景として取りざたされている。

 ただ問題もある。特筆すべきは地方政府の過剰な政策だ。2015年末現在、深セン、広州、重慶など36都市が、ロボット産業を主力産業として育てると発表した。中央政府が中国独自ブランドの産業用ロボットおよび、サービス用ロボットで、2020年までに目標として掲げた売上高は、広州市が掲げた目標(1000億元=約1兆6000億円)の、半分に満たないと経済観察網は指摘している。

 深センの場合、2020年までにロボット産業の規模を2000億元(3兆2000億円)までに高めると公言している。そのほかにも、広州をはじめ重慶、南京、湖北省などがそれぞれ1000億元、上海は500億元(8000億円)を目標として掲げている。

 熱に浮かれた政策は、過剰な補助金支出へとつながる。深セン市は、2014年から2020年まで、毎年5億元(約82億円)の予算を個別に編成し、ロボットとウェアラブル機器、スマート機器産業を支援している。東莞市も、2014年から2016年まで年間2億元(約32億円)の補助金を用意し、労働者をロボットで代替する「ロボット換人」プロジェクトを進行中だ。また、広東省は去る4月18日、傘下の市にロボット発展基金3億6000万元(59億円)を支援するとした。