中国でAI搭載ロボットの開発が加速…政府バックアップで市場も急拡大

ロボティア編集部2017年9月4日(月曜日)

 中国において、「人工知能をロボットに統合する努力が加速している」と海外メディアが報じている。

 現在、中国政府は産業用ロボットやサービスロボットを活用し、スマートかつ自動化された社会の構築を進める戦略を立てている。中国国務院の劉延東(Liu Yandong)副総理が、「ロボット工学が、人工知能とビッグデータ、またその他の技術にますます密接につながり、中国の経済成長を牽引する重要な役割をするだろう」と指摘しているが、それらは国家計画にもとづいた発言だ。劉副総理は、北京で開催された「世界ロボット会議2017」の開会式でも、「ロボットが生産性を向上させるツールにとどまらず、人間を補助する先端知能ツールになるだろう」と強調している。

 劉副総理の発言は、7月に中国で「2030年までに1兆元(約16兆円)規模のAI主要産業を育成する」という国家発展計画が発表された後になされたものだ。この計画の主要な目的のひとつにも、ロボットに人工知能を適用していく旨が掲げられている。

 中国産業部の副部長・Xin Guobin氏も、その計画の方針に合わせるように「世界のロボット産業はビジョン、モビリティ、意思決定およびその他の分野で、いかに洗練されたものでさえも、まだまだ人間よりも劣っている(中略)中国は、音声、画像、およびココンテキスト・アウェアネスの面で、世界トップレベルにある。AIを組み合わせたロボットを開発することは、同分野のリーダーとして跳躍するための重要な道筋」と、ロボット×AIの必要性について言及した。

 企業側からも、ロボット×AIの可能性を示唆する発言が相次いでいる。例えば、ロボットメーカー・Shanghai Hefu Holding GroupのWu Jinting会長は、「サービスロボットにおけるAIは、製品(のレベルを上げるため)の“翼”の役割を果たす(中略)近いうちに多機能サービスロボットを発表する予定(中略)顔認識技術により、家族の同伴者として、あるいは子供ヘルパーとして、さらに先には有用な事務補助員の役割まで果たす製品になるだろう」としている。「AIがなければ、そのようなサービスロボットをつくることは不可能だった」というのが、Wu会長の意見だ。

 なお中国は、2013年からロボット分野で世界最大の市場に浮上している。市場としての拡大傾向は、労働集約的な製造工場をアップグレードしようとする現地企業の努力に加え、医療、教育、エンターテインメント部門における需要急増に応じて、さらに加速する勢いだ。

 中国国内のロボットメーカーも、海外競合他社との熾烈な競争を繰り広げながら着実に成長している。2017年上半期、中国国内における産業用ロボットの生産量は5万9000台で、昨年より52%増加。国際ロボット連盟の予測によれば、2016年に初めて50億ドルを突破した中国のロボット産業は、2017年に62億8000万ドルの売上高を記録すると予想されている。

Photo by CCTV