2016年4月29日から30日まで、イタリアの港町「リヴォルノ」でソフトロボットの性能を競う世界初の国際大会「ロボソフトグランドチャレンジ(The RoboSoft Grand Challenge)」が開催。韓国・ソウル大学のチョ・キュジン(Kyujin Cho)教授率いる機械航空工学部チームが優勝した。
ロボソフトグランドチャレンジは、EUの共同研究プロジェクト「ロボソフト」が主幹。英・ケンブリッジ大学(University of Cambridge)、ブリストル大学(University of Bristol)、米・タフツ大学(Tufts University)、コロラド大学(University of Colorado)、イタリア・技術研究所(IIT)、シンガポール・南洋理工大学(Nanyang Technological University)など、8カ国12機関、合計23チームが参加した。
チョ教授チームは、動物のアルマジロからインスピレーションを受けたロボット・スヌマックス(SNUMAX)と、カタツムリのように触覚が伸びるロボット・S.I.R.(Snail Inspired Robot・カタツムリ模写ロボット)の2台を携え大会に出場。大会側はロボットの重量を20㎏に制限していたため、それらロボットは軽いポリマーと布、プラスチックスプリングなどで製作された。
スヌマックスは、大会に参加したロボットの中で、障害物回避、階段の乗り降り、物体を掴むなど6つのミッションをすべて通過した唯一のロボットに。車輪には、折り紙の原理が適用され、必要に応じて車輪の大きさを自在に調節することができる。
チョ教授は「紙の原理を応用し、空気圧を使用しなくても、車輪の大きさを調節できる技術について、アイデアを認められた。(中略)火星探査ロボットの開発者が最も苦心しているのは、どのような環境でも動作する車輪構造(中略)スヌマックスの車輪を米航空宇宙局(NASA)に提案してみてはどうかという話をされた」とコメント。優勝という結果に喜びを見せた。