世界でもっとも黒い色・ベンタブラックが光を吸い込む

ロボティア編集部
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ベンタブラック4
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 そんな冗談はさておき、科学界がベンタブラックの誕生に関心を傾ける理由は、その用途が非常に広範だからだ。まず、天体観測用の望遠鏡に使われれば、これまで解決できなかった乱反射の問題を一挙に解決することができると期待されている。

 遠く離れた星を観測するときの最大の障害は、周辺の光による乱反射だ。その問題を解決するために望遠鏡の内部を黒く塗るという作業が行われてきたが、不要な光を吸収するには限界があった。乱反射による光の反射率は高性能な望遠鏡でも7%程度、米航空宇宙局(NASA)の望遠鏡も1%水準だといわれている。しかし、ベンタブラックを使用すれば、反射率を0.04%程度にまで減らすことができるというのが専門家たちの意見だ。

 ベンタブラックは、軍事兵器や国防分野にも活用されるのではないかと注目されている。例えば諜報衛星の表面をベンタブラックでペイントすれば、完璧な諜報活動が遂行可能になる。なお、ベンタブラックは高い熱伝導率を備えていて、銅の7.5倍、鋼鉄の10倍ほどの数値になるそうだ。