水に入れるだけで殺菌効果…切手サイズの浄水デバイス

水に入れるだけで殺菌効果…切手サイズの浄水デバイス

関連ワード:ナノフレーク 米国

Written by Pocca

Posted date:2016.08.24

水洗浄_ナノフレーク
photo by STANFORD UNIVERSITY

 世界のほとんどの地域では依然として、水を一度沸騰させることで浄水し、飲み水を確保している。また、容器に水を入れて紫外線にあて続けることで殺菌する方法も珍しくない。

 しかし、殺菌に使える紫外線は太陽エネルギーのうちのほんのわずか。この方法で飲用水を確保しようものならば、丸二日ほど日光に当てておかなければならず、手間も時間も現実的ではない。

 特に、下水処理施設を備えていない開発途上国では、昨今の水不足を受けて、浄水処理技術の開発が急速に求められている。そんななか今月12日、とあるナノ構造デバイスに対する研究報告書がネイチャーナノテクノロジー(Nature Nanotechnology)に公開された。

 アメリカのスラック国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)とスタンフォード大学研究チームが開発したこのデバイスは、郵便切手サイズほどの大きさに過ぎないが、太陽エネルギーを活用しながら、たった数分で水中の細菌を殺菌するという優れものだ。

 このレポートによると、ナノ構造デバイスの表面に降り注ぐ太陽光が過酸化水素やその他の殺菌物質を生成し、これらが水中の細菌を20分足らずで99.99%殺菌。そして殺菌後、発生した化学物質はすぐに消えるため、不純物をほとんど含まない純水が出来上がる仕組みとなっている。

 研究チームは、「このデバイスは、一見ただの小さなガラスのように見えるが、水中に落として太陽光にあてるだけで、あとは勝手に水を殺菌 してくれる。」と説明している。

 電子顕微鏡を利用して同デバイスの表面を見てみると、指紋のような模様が見られる。この線は二硫化モリブデン製の非常に薄い薄膜で、研究者たちは「ナノフレーク(nanoflake)」と呼んでいる。このナノフレー クが幾層にも重ねられ、迷路のような見た目になっている。

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参照
scpr.org
fastcoexist.com