韓国・極地研究所(KOPRI)が、南極海に生息する「南極ドラゴンフィッシュ」のゲノム解析を完成させたと11月21日に明らかにした。
極寒の南極海に棲むドラゴンフィッシュは、カラフルな色・柄を持つ特異な生物だ。研究チームは今回、ドラゴンフィッシュが約100万年前の「トゲウオ」(stickleback)から分離・進化した事実を確認した。また、解読された3万2000個の遺伝子のうち、333個の遺伝子が、冷たい海中環境に適応するために変化してきた事実も明らかにされた。
南極海に生息する魚類の遺伝子情報が明らかにされたのは今回で2回目。極地研究所は、2014年に世界初となる「南極鱈」のゲノム解析に成功している。ドラゴンフィッシュを研究するプロジェクトは「南極遺伝子101事業」のひとつで、極地研究所の遺伝子事業団に所属するアン・ドファン、シン・スンチョル、キム・ボミ博士によって牽引された。
研究結果は、遺伝子分野の著名な学術誌「ギガ・サイエンス」のオンライン版に掲載された。極地研究所遺伝子事業団のパク・ヒョン「魚類は脊椎動物と類似した遺伝的基盤を持つだけに、今回の研究結果をもとに、高等動物の環境適応現象や免疫システムに研究対象を広げていきたい」と抱負を語っている。
Photo by GeSHaFish(via Wikipedia)