航空機メーカー・エアバス、3Dプリンタで作ったドローンを公開

ロボティア編集部2016年6月7日(火曜日)

 航空機メーカー・エアバス(AIRBUS)が、3Dプリンタで作ったドローンを公開した。エアバスは最近、ドイツ・ベルリンで開催されたILAベルリンエアーショー(ILA Berlin Air Show 2016)で、トール(Thor)というドローンを公開した。長さが4m、重さは21㎏で大部分が3Dプリンタで製作されている。ふたつのモーターと制御システム以外は、ポリアミド(Polyamide)という物質でできている。

エアバス_3dプリンタ_ドローン
photo by AIRBUS

 なおエアバスとボーイングはすでに、旅客機A350とB787ドリームライナーの部品の一部を、3Dプリンタで出力している。

 工具メーカー・ホフマンイノベーショングループ(Hofmann Innovation Group)のイェンス・ヘンズラー(Jens Henzler)氏は「3Dプリンタで作った部品は、既存の金属製の部品に比べて30~50%ほど軽い。しかも、3Dプリンタで航空機を製造する過程で、廃棄物がほとんど出ない」と指摘している。機体が軽いため、かかる燃料コストも下がるという。

 エアバスは先月、世界ではじめての3Dプリントオートバイ「ライトライダー(Light Rider)」を公開した。また2020年に発射されるロケット「アリアン6(Ariane6)」にも、3Dプリンタで出力した部品を使用する予定だ。3Dプリンタを使えば、部品の製作コストを抑えられると見込んでいるという。