世界的に深刻化する水不足...IoT技術をどう活用する!?

ロボティア編集部
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人工知能_水不足2
photo by asiagreenbuildings.com

「雨粒を一滴たりとも無駄にしない」方針から貯水池を17カ所に拡大し、国土の 3分の2の地域に降る雨を確保できるようにした。ただし、平坦な国土であるため、大規模なダムによるものではなく、多くは、河口や入江を閉鎖することによる淡水貯水池となっている。

 第二に、通常の下水をマイクロフィルターと逆浸透膜技術でろ過した上で、紫外線で殺菌処理を施しリサイクルした再生水「NEWater(ニューウォーター)」の供給を強化している。ニューウォーターはミネラルがまったく入っていない超純水として、半導体の製造など工業用水としても使われているほか、飲料水として飲めるレベルまで浄化され、一部ではすでに貯水池を通って、家庭の水道水へと流れ込んでいる。いまやシンガポールで消費される水全体の、15%をニューウォーターが占めている。

 そして最後に、海水淡水化の取り組みだ。シンガポールでは現在、西部トゥアスで2カ所の海水淡水化プラント(製造機)が稼働しており、国内の水需要の最大25%を賄える。そのうえシンガポールの水道庁に当たるPUB(公益事業庁)は昨年、国内で4番目の海水淡水化プラントを、湾岸部マリーナ・イーストに建設するにあたり、エンジニアリング会社の入札を行うと発表した。

 すでにトゥアスに建設中である第3の海水淡水化プラントは、2017年に完成する予定だ。シンガポールでは、全水需要に対し、2020 年までに 25%、2060 年までに 30%が、海水淡水化により供給される見込みとなっている。

 シンガポールにおいては、 今後、マレーシアからの輸入に頼らず、完全自給しようとする姿勢が鮮明に感じられる 。また、その過程で生まれた新たな技術を、ビジネスモデルとして確立しようとする政府の戦略的な技術政策が見て取れる。成長を続けるシンガポールのこの動きは、今後ますます加速していくはずだ。