【スマートヘルスケア】デジタル技術を取り入れた注目の歯ブラシ

ロボティア編集部2016年8月10日(水曜日)

 ヘルスケア産業に大きな変革の波が押し寄せている。今や複数の性能は当たり前。製品を使うことで、健康にも美容にも効果的であることが大前提となっている。また、数値をデータ化し、さまざまなデバイスに連動、かつ見やすく管理できるよう開発されたIoT製品も珍しくない。

 そんな「スマートヘルスケア商品」を紹介していくこの企画。第1回目は「歯ブラシ」に注目したい。「磨く」以外に一体どんなプラスアルファな性能があるのだろうか?

■磨きながら口腔ケア

 アイブラシ365(iBrush 365)はブラシヘッドが回転する、円筒型の歯ブラシ。 歯磨きはもちろん、回転しながら歯茎をマッサージすることで、口内の健康づくりを促してくれる。

 この製品を設計したアイブランドテクノロジーによると、アイブラシ365を利用すれば、2週間以内に歯ぐきの後退や、出血を減らすような効果が見られるという。また、手で磨くよりも効率的に磨くことができ、黄ばみなどの変色防止の効果も得られるそうだ。

 ヘッド部分はソフトな材質を使い、頬の内側と舌を整えることができる。また、本体には多様なカラーがある。

 メーカー側は毎日2回、同製品の使用を勧めている。この製品は一度充電すれば6週間連続し使用することができ、バッテリーは500回まで充電することが可能。マイクロUSB端子を利用して充電するために旅行や出張中でも、簡単に利用することができる。ただ、ブラシヘッドは3ヶ月ごとに交換しなければならない。価格は109ドル(約1万1000円)だ。

GlareSmile
GlareSmile photo by jebiga.com

■磨く時間を「時短」…殺菌効果も

 こちらのグレアスマイル(GlareSmile)は、10秒あれば歯を磨くことができるという電動歯ブラシだ。イタリアの歯科医師が考案した同製品は、短時間で歯をしっかり磨ける上、口腔ケアもできる“一石二鳥の優れもの”という触れ込みである。

 この製品は、特許を取得した技術をもとに、複数のブラシで歯のあらゆる表面を磨けるように設計されている。開発期間には、5年がかけられた。 中央にあるブラシを中心に、両サイドに位置したブラシが歯の表裏と舌などをみがく。下から上に回転しながら、歯垢除去効果も発揮する。

 スイッチを切ると自動的にUV LEDがつくのだが、 紫外線を透視し、細菌をその都度殺菌できる仕組みになっている。マイクロUSB端子を利用して充電することができ、本体はすべて防水処理がほどこされている。

 グレアスマイルはまた、1.77インチのタッチスクリーンからワンタッチですべての機能をコントロールできるようになっている。 モード選択が可能で、歯磨き重視か、はたまたマッサージ重視なのか、どちらかを選択することができる。ヘッドは交換式で成人向けと子供用の2種類。 交換は平均的に2ヶ月ごとだそうだが、製品がアラートでお知らせしてくれる仕組みになっている。

 グレアスマイルは専用アプリとも連動している。 歯磨きした時間をはじめ、歯にかかる圧力を測定することで、口内への負担を知ることができ、アプリを通じて保存したデータを、担当歯科医に見せて相談することもできる。

スマートヘルスケア_GUMPLAY
G・U・M PLAY Photo by gumplay.jp

■アプリで楽しく磨く

 サンスターグループのオーラルケアカンパニーは、スマートフォンと連動するスマート歯ブラシ「ガムプレイ(G・U・M PLAY)」を発売した。使い方はとても簡単。使っている歯ブラシに専用のアタッチメントを装着し、スマートフォンからアプリをダウンロードする。

 基本機能として「マウス チェック(MOUTH CHECK)」、「マウス ログ(MOUTH LOG)」を備え、磨き具合を採点したり、口内のブラッシングエリアが一目でわかるようにデータ化することで、口腔ケアに利用できる。

 加えて、歯磨き時間をいかに有用に、また楽しく過ごせるかにも着目。3つのエンタメアプリを用意している。まずはじめに、「マウス モンスター(MOUTH MONSTER)」。これは、実際の菌をモデルにしたモンスターたちと、歯ブラシで戦うというもの。登場するモンスターもバリュエーションが多く、ステージもさまざま。ゲーム感覚で歯みがきができるアプリとして、歯みがきをいやがる子供たちにも大人気だ。

 そして二つ目には、「マウス バンド(MOUTH BAND)」だ。このアプリでモードと楽器を選んだら、あとはただ歯を磨くだけ。磨き方に合わせて3分間、音楽を演奏できる。

 最後に「マウス ニュース(MOUTH NEWS)」というアプリだ。これは、歯みがき中に時事問題からエンタメニュースまで、さまざまなニュースを読めるというもの。ニュース以外にも、天気予報や占いなど、自分の好みで内容はカスタマイズできる。

 アプリに夢中で力の入れすぎや手を動かし忘れるなど、歯みがきがおろそかになっては本末転倒だが、このアプリのポイントは、そのような時にエンタメアプリが一時中断され、「注意書き」のアラートが出るというところだ。あくまでも、しっかり歯を磨くという目的をサポートしてくれる。

 ガムプレイは「G・U・M PLAY」公式サイトにて、¥5,000(税抜)で販売されている。

iBrush photo by ibrand technologies