【スマートヘルスケア】モバイル連動が当たり前?最新ダイエット事情

ロボティア編集部2016年8月19日(金曜日)

「9品目ダイエット」や「酵素ダイエット」、スーパーフードの登場など、毎年様々なダイエット法が注目されている。 日本では食べ物に要点がいきがちだが、韓国ではダイエット方法は そもそも着目点が違うようだ。 韓国の女性はどのようにして「美BODY」を保っているのだろうか?昨今のダイエット事情に迫る。

■多様な運動ミッション提供

 ヘルスケア専門会社であるイードゥン・イノベイション(EDN Innovation Inc.)がヘルスケアアプリケーション「オリゴ(olleego)」をお披露目した。オリゴは、スポーツ医学専門家や、生活体育分野の専門家らが推奨するダイエット向けの運動内容を盛り込んでおり、日常の運動に、役立てることができる。

 個人の健康状態を分析して食事と生活習慣、運動から構成された運動ミッションプログラムを自在にカスタマイズするオーダーメイド型と、筋力強化や姿勢矯正など、目的に沿った運動ミッションを自身で選択する、選択型を選ぶことができる。また、自分と似たような年齢層の身体、健康状態を比較しながら常に標準を意識することで、より一層ダイエットに励むことができるよう工夫されている。

 アプリで提供されている映像は、ダイエット、姿勢矯正、パワーエイジングなど 2000種類以上の運動プログラムを、正しい姿勢で真似できるように指示を出す。また、食事や生活習慣を毎日記録したり、与えられたミッションに沿って1日を過ごすプログラムが人気となっている。

 なお、オリゴは単に運動情報や食事のカロリー情報のみを提供するのではなく、個人の健康状態を分析しながら、一人ひとりに合ったダイエット方法と簡単に真似できるトレーニングを提供するのが特徴だ。

■スマート体重計に連動

 ジェニスヘルスケア社は、食習慣改善アプリとして「セリナ・ヤム (Selina YAM)」を配信している。 今回、このアプリをさらに広めるため、アプリと連動させた「セリナボックス(Selina Box)」を発売した。

 セリナボックスはスチームマッサージジェル「Dr,PPC」とボディシェイプサプリメント「ニュビトリン(NUBITRIN)」がセットになった、ダイエットパッケージ。

スマートヘルスケア_Selina YAM
photo by goselina.com

「Dr.PPC」は気になる部位にジェルを塗ってマッサージをするだけで特有の温感作用が働き、発汗を促進しながら脂肪やセルライトをコントロールすることができる。また、肌の乾燥を防止してハリを与えるため、運動效果を高めることができるいわゆる 「部分やせ」に特化した商品だ。

 同製品は、「セリナ・ヤム」との連動によって2週間の管理プログラムを提供。腕、腹部、お尻と太もものうちやせたい部位を選択し、集中管理することができる。アプリの設定で、定められた時間にPPCジェルとサプリメントの使用方法が案内され、また家でも簡単に真似できるコーチングプログラムを通じた運動メニューも紹介される。さらには、スマート体重計「セリナ・スケール」との連動。こちらは体重、体脂肪率、筋肉量、体水分量などさまざまな測定が可能で、 測定されたデータをもとに、「セリナ・ヤム」で運動メニューを作成し、日ごとに記録することができる。

 ジェニスヘルスケアの関係者は「運動効果を高めて食習慣をも改善させるお手軽なダイエットパッケージとして、今後も”健康的なダイエッ ト”をコンセプトに、サポートしていく」と話している。

■市民の健康管理へアプリ導入

 韓国では、市民の健康までヘルスケアアプリで管理している。 モバイルヘルスケア会社の「ヌン」(Noom)は、韓国自治体が運営する保健所と業務協約(MOU)を締結した。同保健所は、9 月から11月までの3ヵ月間、市民30~50代の疾患予備群150 人を対象に、健康管理プログラムを進める。

 ヌンのモバイル健康管理ソリューション「ヌンヘルス」で血圧、空腹血糖、お腹回り、中性脂肪などの危険要因を見いだし、健康増進を図る狙いだ。

 健康管理プログラムへの参加者150人は、アプリを通じて毎日ミッションの提供を受ける。ミッションを遂行した後には、保健所内の栄養士や看護師による食事メニュー、運動量など一対一のモバイル相談が可能となっている。 何度か保健所に足を運ばなければならないが、ほとんどの健康管理サービスは アプリを通じてのみ行われる。

 アプリに個人情報(身長、体重、性別、年齢)を入力すると、自分に見合った1日の摂取カロリーを知らせてくれる。また、食事の記録をすれば 摂取したカロリーを自動で計算して、健康的な食べ物と、そうでない物を色で区別する機能も提供する。

 その他にも、万歩計機能や運動時の消耗カロリー計算機能などが搭載されており、効率的な健康管理を手伝ってくれる。また、参加者たちが途中で放棄しないように、保健所の担当健康管理コーチが毎日の状況を確認しながらフィードバックも行う。

 韓国ではあくまで「健康管理」の一環としてダイエットを推進している。IoTを利用した健康管理が、今後日本の女性たちにとって新たな常識となる日はくるのだろうか。IoT技術が医療分野で大躍進を遂げているだけに、見逃せないイシューとなりそうだ。