記憶のリンクが可能な日も目前!?先進国の脳工学への投資が過熱

ロボティア編集部
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先進国の脳投資
先進国の脳投資が過熱する photo by cbsnews

米国は3年間数億ドルをかけるブレイン計画(BRAIN-革新的な脳工学を通じた脳研究の略称)を去る2013年に発足させている。参加した5つの機関のひとつである国立衛生研究所(NIH)は、今後12年間45億ドル(約5400億円)を投資する計画である。

欧州連合(EU)も、同年に開始した人間脳計画(HBP)に10年間で、13億4千万ドル(約1560億円)を投資する予定である。欧米の脳計画は、人間の脳の構造を把握し、脳神経の電子活動を読み取ることができる革新的なデバイスを生み出すことを目標としている。日本も昨年、「Brain / MINDS」として知られる同様の研究計画に着手した。

国家安全保障目的の脳工学研究については、こちらもやはり米国のDARPAが牽引している。2011年の年間予算30億ドル(3600億円)のうち、2億4千万ドル(約288億円)を脳工学分野の研究に割り当てた。ブレイン計画にもすでに2億2千500万ドル(約270億円)が投入された。インドも今年1月に、自国の国防研究開発機構(DRDO)をDARPA方式に改編すると発表した。ロシア国防省は昨年新しく作られた高等研究財団(FAR)に1億ドルを出資すると明らかにしている。
日本も2013年に、アメリカのDARPAを念頭に置いて同じような機関を作ると発表しており、欧州では2001年に「ヨーロッパ版DARPA」を作るという目的から、欧州防衛局(EDA)が設立された。

フォーリンポリシーは、核技術と同様に、脳工学技術も、平和と戦争、医療と武器の両側面で使用されるという点を懸念し、神経倫理学的な議論を通じて、生物化学兵器のように開発、生産、使用を規制する国際規範を整える必要性を強調している。既存の生物兵器禁止条約(BWC)を修正して、脳工学を同国際条約に含めるべきだと主張している。加えて、BWCに神経倫理学者たちが参加する科学委員会を設置し、政治家と政策立案者たちに脳工学に内在した危険性を熟知させる役割を果たさせるべきだとも指摘している。