Galaxy Note7販売中止のサムスン...気になるIoT・フィンテック事業への影響

ロボティア編集部
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虹彩認証技術_サムスン
photo by samusung

 サムスン電子無線事業部コ・ドンジン部長は、「開発に3年半以上を費やした虹彩認証技術は、単にスマートフォンをロック解除を目的としているのではなく、金融、セキュリティなどかなり大きなロードマップを持って進めている」と明らかにしている。 実際、サムスンは韓国・新韓・ハナ銀行などと連携し、署名などによる本人確認を虹彩認証機能で代替するサービスを準備していたのだが、これらの金融関連のサービスにも現在暗雲が立ち込めている。虹彩認識を基盤に、金融関連の決済とログインなどを一度に行うために、ギャラクシーノート7に導入した「サムスンパス」も、今後の普及の見通しは立っていない。

 漢陽大学校シン・ミンス経営学科教授は、「(ギャラクシーノート7をきっかけに)拡大しようとしていたIoT、セキュリティなど、他の事業に融合されるはずだったプラットフォーム事業全般に歯止めがかかったことが、最も大きな被害と言える」と前置きした上で、「今回の危機をチャンスとにするためには、全体的に点検し直し、時間がかかっても他の企業と足並みをそろえて、今後を展望していかなければならない」と指摘している。

 来年3月に予定されたギャラクシーS8など、今後発表される新しいプレミアムスマートフォンへの影響も計り知れない。 業界ではこれまで、ギャラクシーS8が自由に折ったり変形しにくい、つまり剛性が高いスマートフォンとして開発されるのではと予想をしてきた。ギャラクシーS8は、まだ検証されていない革新的技術を適用したとされているが、万が一、再度欠陥が発生すれば、サムスンブランドに対する信頼性を失墜させてしまうだろう。

 バッテリー業界のある関係者は「リチウムイオンバッテリーは折って開いた場合、内部の圧力と密度が均一にならず、特定部位に集まる状況を打開できるかどうか、その判断は難しい」と話している。同様にディスプレイ業界の関係者も「すでにおり曲がるディスプレイの技術は、国内外で開発されているが、まだ検証が必要だ」と話しており、慎重な姿勢を示している。

 一方、10年後を見通した時、他の新技術や新事業につながるひとつのプラットフォームとして、今回のトラブルが良いきっかけになるという分析も出ている。ウィ・チョンヒョン中央大学戦略経営学教授は「今回の事態で新事業に悪影響を及ぼしているというのはどこまでも過剰反応であり、かえってチャンスになるかもしれない。すでにギャラクシーノート7以前の様々なシリーズモデルが市場にたくさん普及してており、サムスンペイなどフィンテック分野には打撃がほとんどないだろう。加えて、虹彩認証など新技術の普及拡散に少し時間はかかるが、まだ普及初期なので、それほど打撃が大きいとは言い難い」と話している。