韓国・山林庁は10月11日に記者会見を開き、ドローンを森林病害虫対策、また山火事など山林災害対策に採用した結果、高い成果を上げていると発表した。山林庁のシン・ウォンソプ庁長は記者会見の席で「ドローンを活用した森林災害現場の対応強化」という報告を行った。そのなかでは、次のような内容が語られた。
まず、ドローンを松の木の病害虫対策に導入した結果、調査期間を90%短縮することに成功。また、1人当たりが調査可能な面積は10倍も増加したという。これまで、8000 ヘクタールの山林を調査するためには200日を要したが、ドローンを使うと20日で可能になるとも。昨年、韓国ではドローンを利用し、4000ヘクタールの山林の病害虫調査行ったが、今年は50000ヘクタール、来年には10万ヘクタールを計画しているという。
山火事の現場でもドローンが大活躍した。昨年3月、20時間で67万㎡の森林を灰にした江原道華川郡の山火事の際も、ドローンを現場に投入したことで、消火活動を最適化することができたとの報告があった。
韓国・山林庁は現在、32台のドローンを保有しており、森林災害だけでなく、森林管理、森林内の施設管理、違法行為の監視などの用途に用いている。今後、山林庁は他の省庁とコラボレーションし、ドローンの活用分野を拡大する計画だ。
シン庁長は「ドローン技術を発展させることで、山林災害への対応力が大幅に強化された(中略)山林分野だけでなく、土地・生態・気象分野でもドローンとのコラボレーションを行い、山林庁が未来事業を創出するために先頭に立つ」としている。
機体と並行して、搭載可能なセンサー類の開発も進む昨今、他の国でもドローンに対する期待が高まりそうだ。
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