10種類の言語で詩を書くロボットが登場「メーカーフェア深セン2016」が活況

ロボティア編集部2016年10月29日(土曜日)

 中国・深センでは10月22日から3日間、世界最大規模のメーカーイベント「メーカーフェア深セン2016(Maker Faire Shenzhen=深圳制汇节)」が開催された。

 会場では人々の目を惹くイベントが多数行われた。例えば、漢詩を書くロボット・スクリフ(Skryf)と、そのパフォーマンスを行ったオランダ出身のビジュアルアーティストであるヘイス・バン・ボン氏(Gijs Van Bon)が注目を集めた。

 自転車の形をしたスクリフの動きは遅いが、正確である。ロボットが移動したとき、白い砂を入れた管が前後に動き漢詩を書く仕組みになっている。

 ヘイス・バン・ボン氏は、このロボットには複雑な技術が必要ではないという。文字をひとつずつ読み込む単純なプログラムやハードウェアを使用して開発したそうだ。ヘイス・バン・ボン氏は、他国で同様のパフォーマンスを行ったこともある。スクリフは、ドイツ語、韓国語、リトアニア語、スウェーデン語など10種類以上の言語で、文章を書くことができる。なお、ヘイス・バン・ボン氏は、中国語とアラビア語がお気に入りなのだとか。

 ヘイス・バン・ボン氏は、スクリフの他にも、詩を書くロボット絵を描くロボット・ブロム(BLOM)、文字を書くロボット・スクリプタム(Scriptum)などとともに、世界各地でストリートパフォーマンスを行っている。

 今年で5回目を迎えるメーカーフェア深センは、その元祖ともいえるアメリカのイベント規模を超えるまでに成長した。多数のDIY製品が展示され、新しいトレンドが目白押しだ。展示だけではなく、メーカーと関連したフォーラム、ワークショップなどのイベントも並行して行われている。

 今回のフェアでは、ロボット、ドローン、VR関連の展示やイベントが好評を得たようで、今後はスタートアップへの投資を希望するエンジェル投資家、ベンチャーキャピタル、アクセラレーターなどの青田買いの場にもなりつつある。

photo by platum