GoProドローン「カルマ」まさかの全機リコール...発売後わずか16日

ロボティア編集部2016年11月16日(水曜日)

 ウェアラブルカメラ大手・GoProが満を持して発表した、折りたたみ式ドローン「カルマ(karma)」が、全台リコールになると報じられた。発売からわずか16日の出来事だった。 

 これは、一部のカルマのユーザーが、使用中にバッテリが急速に放電される現象を発見したため。GoPro側は、販売された2500台の製品全てをリコールするとしている。現在、原因の特定中で、製品の払い戻しが進められている。新製品への交換はできず、返金だけが可能となっており、すでに流通しているカルマの販売も中断される。 

 GoProの創業者であるニック・ウッドマン(Nick Woodman)CEOは、「この事態と関連し、米国消費者製品安全委員会(CPSC)、米連邦航空局(FAA)と緊密に協力している。お客様に迷惑をかけた点についてお詫びし、可能な限り早めに製品を回収、これに関連する払い戻し措置をとる予定だ」とコメントしている。 

 GoProは、昨年にリリースしたアクションカメラ「Hero4」の不振や、長期の製品交換周期などにより、赤字に苦しんでいる。 

 先週公表されたGoProの「第3四半期業績資料」によると、第3四半期の売上高は2億4100万ドルとなり、ウォール街の専門家たちの予測値であった3億1900万ドルを大きく下回った。前年同期と比較すると約40%の下落だ。 

 GoProは経営不振から抜け出すために、ドローン市場に参入。そのため、カルマの発売には多くの人々が注目を寄せていた。今回のリコールは、GoProの経営全般にどう影響するのだろうか。その去就にさらに注目が集まりそうだ。

photo by GoPro