欧州がコロナ禍対応の「観光ガイドライン」発表...ドローンやロボットも駆使

ロボティア編集部
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Photo by Goh Rhy Yan on Unsplash

今年の夏、ヨーロッパのリゾート地では、ロボットやドローンがソーシャルディスタンスを監視する役割を担うかもしれない。

欧州委員会(EC)が夏休みを控えて発表した観光ガイドラインは、人工知能(AI)やロボットの運用を示唆する「医療補強措置」が明記されており、空港やレストラン、ビーチ、観光地などの人が多く集まる場所で、1.5m以上のソーシャルディスタンスを維持するために用いられるとみられる。

すでに、シンガポールではボストンダイナミクス社製の四足歩行ロボット「スポット」が、公園でソーシャルディスタンスの案内を行っている。EU加盟国は今後、封鎖措置を緩和し国境の再開放を検討しているが、そのなかで発表された観光ガイドラインには、ロボットとドローンを活用した監視のほかにも、空港、ホテルなどにおける具体的な指示が提示された。

空港では、複数の人が集まったり、座ることができるベンチを撤去しなければならない。また空港内のレストランやバーは閉鎖しなければならない。搭乗者は皆マスクの着用を義務付けられる。機内ではトイレの使用などを含め動きが制約される。機内に持ち込める荷物数も制限され、搭乗時間や空港滞在時間も削減すべしなどの内容も含まれた。一方、ホテルについてはプール、レストラン、スポーツ施設などを、オンラインで予約して利用できるシステムを導入せよと勧告している。



スペインではすでに、マドリード警察がドローンを使用。公園などを監視し、外出禁止令を破る住民たちに警告を行う用途で使用している。中東・クウェートの首都・クウェートシティでも、ソーシャルディスタンス維持のためにドローンが投入されている。米国では、ドローンメーカーDraganflyが、コネティカット州州ウェストポートの警察署と協力。人間の体温、心拍数、呼吸数、また人混みでくしゃみや咳をしている人を検出するテストを行っているという。メーカー側の発表では、約58m離れた場所から検出が可能とのことだ。

物流やインフラ点検などへの応用が期待されていたドローンだが、コロナ禍のなかで監視というユースケースが確立してしまうというシナリオは少し皮肉でもある。しかし、ドローンの有用性が示され、今後、生活を支えるインフラとしてユースケースが拡大していくのであれば、関連産業にとってはまたとない機会となるかもしれない。