人食いサメを発見するAI搭載ドローンを実戦投入…オーストラリア

ロボティア編集部2017年9月1日(金曜日)

 毎年、世界各地ではサメによる人命被害が少なからず発生している。その危険性を排除するため、オーストラリア・シドニー工科大学と産業用ドローンメーカー・リトルリッパー(Little Ripper)は、近海をパトロールしサメの存在を警告するAIドローンを開発。9月から、オーストラリアのビーチで実戦導入するとしている。

 サメを検出するAIシステムを搭載したドローンは、上空から海を撮影しリアルタイム映像を中継する。同社によれば、空中から撮影された映像を見て人間がサメを発見できる精度は20〜30%ほどだが、AIソフトウェアならば90%までその精度を引き上げることができるという。なお同ドローンの運用方法としては、人間の専門家も映像をともにチェック。人工知能が検出できなかったサメを探す役割を担う。

 今回、ドローンに搭載されたAIアルゴリズムは、海洋生物、サーファー、ボートなどとサメを区別することができるという。ビーチ付近にサメの存在が認められた場合、ドローンに搭載されたスピーカーから警告を発する仕組みとなっている。リトルリッパーは、緊急状況においてドローンから投下するタイプのサメを追い払う電子機器も開発中だ。

Photo by Albert kok(via wikimedia commons)