AIや自動化技術が普及すれば、特定の業界においてリモートワークの需要が高まる。そのうえ、イニシアチブの多様化が認められることで、障害者の資質が向上し、さらなる相乗効果を生む。たとえAIや自動化技術が原因で就労機会を失う破目になったとしても、逆にリモートワークが障害者にとっての成長因子となり得る可能性は十分あるというのがローグ氏の見解だ。なかでもカスタマーサービスリプレゼンタティブ顧客サービス担当者やクレーム処理の仕事は需要が高く、支援ツールを活用すれば、障害者にとっても比較的就労しやすい職種であるという。
最新技術が障害者の手や足となり、その仕事人生を支えることが日常となれば、「障害」に対する定義が大きく変容することだろう。人間の限界と社会的障壁の間で存在していた「障害」という概念がなくなり、健常者と対等な雇用機会の創出へと結びつく可能性が高いと言える。