人工知能の注目トレンド「GAN:敵対的生成ネットワーク」とは

人工知能の注目トレンド「GAN:敵対的生成ネットワーク」とは

Written by Pocca

Posted date:2017.03.08

 これに対してGANは、「ディープラーニング(Deep Learning)」という本の著者でもあるイアン・グッドフェロー(Ian Goodfellow)氏が考案したモデルで、いわゆる「教師なし学習(unsupervised learning)」である。これは、学習対象のデータはあるものの、それが何かという正解は与えられておらず、どうにかして何かしらの構造や法則を見いだすというもの。GANは、あたかも写真のようにリアルな画像の生成が可能であり、画像処理や情報可視化の分野で注目されている。

 GANにはそれぞれ、ジェネレーター(generator)とディスクリミネイター(discriminator)という2つのネットワークが登場する。ジェネレーターは本物と同じような内容を作り出そうとする一方、ディスクリミネイターはレプリカか本物なのかを識別する役割を担っている。

 レプリカを作る方は本物とできるだけ近づけようと努力し、対して識別する方は確実に見分けられるように、互いに競い合う仕組みとなっている。

 ディスクリミネイターの識別能力が次第に上がり、本物とレプリカをうまく見分けられるようになったとすると、ジェネレーターは更に本物に近いレプリカを造るようになる。ディスクリミネイターが本物とレプリカを見分けられるようにさらに精度を上げて…と繰り返していくと、最終的には本物と区別が付かないレプリカを製造できるようになるというわけだ。

 GANではこのように、ジェネレーターとディスクリミネイターの学習が互いに進んでいく。最終的には、ジェネレーターが「教師あり学習」で使われるような訓練データと同じようなデータを生成できるようになると期待されている。

 昨年12月にスペインで開催された、機械学習分野で世界最高学会のひとつであるNeural Information Processing Systems (NIPS) では、中国バイドゥの人工知能研究所長アンドリュー・ウン( Andrew Ng )氏が、機械学習(マシンラーニング)トレンドについて発言している。

「イメージ認識や音声認識など、これまで多くの大手企業に革新をもたらしたディープラーニング技術は、Convolutional NeuralNetwork(CNN:畳み込みニューラルネットワーク)、Recurrent Neural Network(RNN:再帰型ニューラルネットワーク)のような『教師あり学習』技術がほとんどでした。しかし、今年発表された多くの論文が示すように、未来のディープラーニング技術はGAN=敵対的生成ネットワークのような『教師なし学習』がリードしていくでしょう」

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