人間と機械がテレパシーで作業!? MITとボストン大学が脳波でロボットを制御するシステム開発中

およびロボットの制御という研究は、コ・ロボットなど産業用ロボットだけではなく、家庭用ロボットや企業用サービスロボットなどサービス用ロボットンにも適用できる可能性がある。ギュンター教授は、「企業においては、従業員が専用機器を装着して脳情報を送れば、ロボットがこれを検出して代わりに動いてくれる。従業員が直接動く必要がなくなる」とも述べている。

 一方でギュンター教授は、人間の脳情報を読み取るロボットの存在が人間のプライバシーを侵害するのではないかという、反対意見や懸念があることも意識している。ただ現時点では、個人情報侵害などの問題は起こらないだろうというのが、ギュンター教授の主張だ。

「ロボットの脳信号読み取りシステムには、非常に洗練された高価な装置が必要。加えて、実験に同意した参加者以外の考えを読むシステムではない。この技術は、誰でもランダムに選択して心を読むことができるのではなく、明確な目的を持って設計された装置を着用した人のみが対象となる」(ギュンター教授)

 ギュンター教授ら研究者たちは現在、アルゴリズムの強化とシステム効率化のために努力している最中だという。人間とロボットがテレパシーで通信する日は訪れるのだろうか。いずれにせよ、興味深い研究であることは間違いない。

河鐘基

記者:河鐘基


1983年、北海道生まれ。株式会社ロボティア代表。テクノロジーメディア「ロボティア」編集長・運営責任者。著書に『ドローンの衝撃』『AI・ロボット開発、これが日本の勝利の法則』(扶桑社)など。自社でアジア地域を中心とした海外テック動向の調査やメディア運営、コンテンツ制作全般を請け負うかたわら、『Forbes JAPAN』 『週刊SPA!』など各種メディアにテクノロジーから社会・政治問題まで幅広く寄稿している。