韓国の郵便局が、ドローンを使った離島への宅配を行った。韓国国内ではいくつかの宅配企業がドローンの試験運用を試みているが、実際の郵便物が届けられたケースは今回が初めてとなる。
11月28日、韓国郵政事業本部は、全羅南道・高興郡からドローンを飛ばし、4㎞離れた離島・得糧島に小包、登記など実際の郵便物を宅配した。高興エリアの船着き場から飛び立ったドローンは、8㎏の郵便物を載せて得糧島の島役場に着陸。配達員が郵便物を受け取った後、出発地点まで帰還した。
なお今回のオペレーティングは手動ではなく、離陸、飛行、配送、帰還までの配送プロセスすべてが自動化されていた点が注目された。これまで得糧島宛ての郵便物は、配達員がフェリーに乗って配達していた。一方、ドローンが郵便物を届けるのにかかった時間はおよそ10分だった。
郵政事業本部は、韓国電子通信研究院(ETRI)と配送用ドローンを製作。今年4月から8月まで、島・山間などでテストを実施してきた。今後2022年までに“ドローン郵便”を実用化する目標だ。
カン・ソンジュ郵政事業本部長は「島・山間地域の郵便配達や、災害や大雪などによる被災地への緊急救援物資配送などにドローンを使用していきたい(中略)郵便サービスの質を向上させるとともに、第4次産業革命と郵政事業を繋ぐきっかけになることを期待している」と述べている。