ドローンを使った脱獄が初めて成功…頭悩ます米刑務所

ロボティア編集部2017年7月12日(水曜日)

 ドローンで必要な道具や連絡手段を密かに持ち込み、刑務所からの脱出に成功した受刑者が捕まった。

 7月9日、Jimmy Causey受刑囚が、サウスカロライナ州の刑務所から脱走・逮捕されたと米各メディアによって報じられた。Causey受刑囚は、逮捕された時に4万7000ドルの現金、および携帯電話を所持していた。それら持ち物は、ドローンで運び込まれたものとみられている。

 刑務所のディレクターであるBryan Stirling氏は、メディア取材に対し「(受刑囚は)密輸した携帯電話を利用して脱出日程を調整。フェンスを切る道具を使って逃げた」と状況を説明している。なお、Causey受刑囚は、誘拐、強盗、その他の容疑で終身刑を言い渡されていた。

 ドローンの普及は、米国の刑務所関連当局の悩みの種となっている。2016年には、メリーランド州の受刑囚が、ドローンを利用して刑務所に麻薬を密輸した事例があった。また2015年にはドローンを利用して薬物とポルノ雑誌を刑務所に運ぼうとした容疑者たち逮捕されている。加えて、麻薬やタバコを積載したドローンがオハイオ州刑務所の運動場に墜落し、当時、その運動場にいた受刑者たちの間に暴力沙汰が起きた事件もあったという。

 今回の脱走劇により、違法なドローンをどう取り締まるかが、改めて米国社会で問われている。

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