ドローンが求愛行動!? まるで生き物ように飛ぶ動画

ロボティア編集部2015年10月19日(月曜日)

 ドローンが森の中で、まるで生き物のように求愛行動をとる動画が公開された。このアートと技術を融合させたプロジェクトは、スイスにあるアトリエ・Dシュレイファー(d. schlaepfer)によって進められている。

 撮影者は、ドローンが森の中を飛び回り、出会う様子を映画仕立てで描写。ふたつのドローンは互いに身を寄せ合い、付属しているライトの色を変化させ続ける。それはまるで、生き物の求愛行動のようだ。

 動画に登場するドローンは、約6メートルのネオンワイヤーと、RGBのLEDを2ダース装着している。ライトは事前にプログラムされた順序どおり、衝突などと同期して色を変えたり、反応するような仕掛けになっている。

 この動画が作成された目標のひとつは、芸術やエンターテイメントにドローンを活用するにはどうすればよいかという点について実証することだった。このGimBalプラットフォームと名付けられたドローンの制御システムは、安全かつスムーズに、ドローンと人間・物体を交流させることに成功している。

 アトリエ・Dシュレイファーは、アートとデザインが交差シーンで活躍する。例えば、公共の建物、民家、都市や自然環境などの場所でプロジェクトに携わる。また、照明、空間演出を提供する建築家や専門家と協力したプロジェクトを手掛けている。

 動画に登場するドローンは、スイス企業・フライアビリティーSA(Flyability SA)によって製作された。同社は工業検査用に、衝突耐性に特化したドローンを開発している。フライアビリティーSAは、ドローンが物体と接触した際に安定した状態を維持することができるようにする回転球保護ケージについて特許を出願中である。

 この球体に保護されたドローンは、人間の手の届きにくい場所にアクセスすることができる。フルHDカメラを搭載しており、橋や工場、ボイラー室、タンクなど様々な建築物や狭い場所で、クローズアップによる視覚的検査を行うことが可能だ。