中国・広東省がWechat「オンライン身分証」発行へ…2019年から全土で発行開始

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現在中国では、現金を持たずに生活するキャッシュレス化はもう当たり前になっている。買い物、交通、支払いは全てQRコードになっている。そんな中、身分証も持ち歩かずに生活できる時代がやってきた。

2月25日、広州市公安局、テンセント(騰訊/本社:深セン)、建設銀行など約10社が立ち上げた”微警雲連盟”が広州市でのイベントにおいて、オンライン身分証となるWeChat身分証の第一号を発行した。現時点ではWeChat身分証は広東省にて試験的にスタートし、来年1月から全国に広げていく計画だ。

オンライン身分証は公安部第一研究所にて国家十代プロジェクトとして進められ、今までの身分証カードを電子版としてオンライン化したものになる。イベントの行われた広州市の関係者によると、顔認証などの登録ができれば、今後は身分証の提示は必要なくなる。

実際にオンライン身分証は行政、旅行、物流、金融、交通などの分野での応用が考えられている。将来的には、ホテルでのチェックイン、新幹線や飛行機のチケット購入、銀行での口座開設など実名認証制度の取り入れられている機関で応用されるという。

どのように申請するかというと登録は非常に簡単で、

①WeChatの中の”小程序”という機能から顔認識を済ませるだけで簡易版のオンライン身分証が手に入る。

②微警認証Appを使いQRコードを読み取り、8桁の身分証パスワードを設定して、身分証カードをスキャンすることでアップグレード版のオンライン身分証を手に入れることが出来る。

安全性については以下のように説明されている。オンライン身分証はAI顔認識システムを導入しており、顔認識データと公安部にある身分証データにある写真と対比しており、”我々のAI識別能力においての誤認は100万分の1である。人が目で見て識別する場合の誤認率は15%にも上る”と説明している。今までの身分証カードは紛失した際に、犯罪組織に売られたりするリスクがあるが、オンライン身分証は自動削除機能が設けられている。もしスマホを紛失したら、他の端末を使いWeChatにログインすれば紛失したスマホのオンライン身分証は自動的に抹消されるという。

その際は行政の営業所に行き、再度身分証カードをスキャンすることで、再度オンライン身分証を発行することが出来る。安全性についてもシステムは出来上がっているので、これはかなり便利になるかもしれない。来年の春頃には殆どの人が身分証カードを持っていないかもしれない。本当に数ヶ月で変わってしまうスピードは早い。どう変わっていくのかそこが見えないからこそ面白い場所なのかもしれない。

【文:佐々木英之】

■原文:ネット身分証が始動!WECHAT身分証が初めて発行される。
■出典:深セン経済情報

株式会社ホワイトホール

記者:株式会社ホワイトホール


中国深センでのビジネスサポート業務を11年に渡り運営し、ビジネスコンサルを始め、多くの中国ビジネスの立ち上げに参画。取り扱い業務は中国関連コンサルティング、越境ECサポート、広告代理業務、営業代行、通訳、翻訳、アテンド、OEM、ODM、IoT関連事業(工場マッチング)、展示会への出展、商標取得代行(全世界対応) など。