お好みの味のチャイを淹れてくれるインドのロボット「Arya」登場

ロボティア編集部2018年4月7日(土曜日)

まったく同じお茶の味を再現するというのは、とても至難の業である。材料の状態や淹れる人が変われば、その味はまったく別物になってしまうケースがある。

そんなお茶の神秘を紐解き、味の再現を科学的なアプローチで達成できないだろうか。インドスタートアップ・HiAryaは、そんな難題に挑戦しようとしている。同社では、「お茶=チャイ」を淹れてくれる専用ロボット「Arya」を開発している。ロボットに向かって「お茶をください」と話すと、プログラムされた通り利用者の好みに合った味のお茶を提供してくれる。HiAryaの共同創業者のひとりRajesh Takyar 氏は、創業の背景について次のように紹介する。

「私の母はとてもおいしいお茶を作ってくれました。私と父は、いつも同じ味のお茶を飲みたがりました。しかし、人間はもちろん、お茶を作る機械でさえも正確に同じ味を再現できないような気がしていました。そこで、Aryaをつくることにしたんです。一緒に創業したAkash Takyarは、100件以上の企業のプラットフォームを構築した経験を持っていました」

Arya は「IoTインディア2018」で、個人用お茶製造ロボットとして紹介された。新鮮な材料を使ってチャイを淹れる、世界初の「チャイロボット」である。Aryaを操作する方法は非常に簡単だ。「hiarya.com」をひらいて、レシピを提供するだけだ。スマートフォンなど端末上では、レシピを修正したり、さまざまなお茶の味をカスタマイズすることができる。

Aryaを使えば、生姜(adarak)、カルダモン(elaichi)、フェンネル(saunf)、シナモン(dalchini)、チャイマサラ(chai masala)、クローブ(cloves)、コーヒー(kahwa)、牛乳、砂糖、水など、ユーザーが好きな材料を使って、簡単にチャイを淹れることができる。好ましい成分の正確な量を選択すると、残りはロボットがやってくれるという寸法だ。

Akash氏は今後、「自動で掃除が可能で、チャイをカップに直接注ぎ込むモデルを研究している(中略)コンピュータビジョンが搭載されれば、ロボットの前に立っているユーザーを認識して好きなレシピを提供するこも可能になるはず」と説明している。ヒンディー語(Hindi)のサポートも、ロードマップに含まれているそうだ。