中国では医療ロボットの需要が自動車産業用ロボットを超える…英王立アカデミー教授が分析

ロボティア編集部2019年8月26日(月曜日)

8月に北京で開催された「世界ロボット会議」(World Robot Conference2019/世界机器人大会)で、英・インペリアルカレッジロンドンの教授であり、英・王立工学アカデミーの会員である楊広中(Yang Guang-Zhong)氏が、「医療ロボットは中国のロボット市場のなかでも最も成長の可能性が高い分野」と強調した。リハビリロボットや手術ロボットはすでに広く普及しているが、高齢化が深刻になりさらに医療関連ロボットの需要が拡大していくだろうという見通しだ。

一方、中国科学院瀋陽自動化研究所・ロボット実験室の副主任、およびIEEE・RAS副主席を務める刘连庆氏も「今後50年以内に医療ロボット市場規模は、自動車用ロボット市場よりも大きくなるだろう」と指摘した。

現在、産業用ロボット市場をリードしているのは自動車産業だが、その成長が限界に直面するだろうという予測である。中国自動車産業協会の統計によると、2018年の中国の自動車生産量と販売量はそれぞれ2780万9000台と2808万1000台だった。それぞれ4.2%、2.8%減少した。

20年間に発展を経て、手術ロボットは実験室から臨床段階にいたっている。侵襲性の低い手術が発展しており、さらにマイクロナノロボットを利用したより正確な医療技術が試みられている状況である。

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