2019年12月にスコットランド交通局が主催したコネクテッド・カーに関するイベントでは、自律電気配送車「Kar-go」が公開された。Kar-goにはニューラルネットワークベースの人工知能(AI)が搭載されており、ラストワンマイルの物流コストを最大90%まで低減できると説明されている。
Kar-goは多くの自動走行車とは異なり、表示がない道路でも走ることができる。また1日24時間、週7日にわたって動作可能なため、複雑な都市環境だけでなく農村や郊外でも利活用が期待されている。
Kar-goは英国に拠点を構えるスタートアップ「Academy of Robotics」によって開発された。時速は約100km。小型の小包を自律的に収納し、車両はアプリと連動して作業する。タクシーの予約システムと同様に、受け手が荷物を受け取る準備ができたら、自分の位置(距離、自宅やオフィスなど)まで届けるよう設定することができるし、荷物の運搬状況を追跡することもできる。
なお、Kar-goの初期モデルは、英国のクラシックカーメーカー・Pilgrim Motorsportsと共同で制作された。現在、Academy of Roboticsーは車両の生産とテスト拡大のための資金集めを行っている。Academy of Roboticsを設立したWilliam Sachiti氏は、英国には自動車の豊富なデザインとAI関連の試算を保有しているとし、それらを活用して持続可能かつスタイリッシュな車両を生み出したかったと開発経緯について話している。
Photo by Academy Of Robotics HP