サムスン電子が「第6世代通信規格(6G)」覇権に向けたホワイトペーパーを公開

ロボティア編集部2020年7月15日(水曜日)

サムスン電子が5Gに続き、6G移動通信技術をリードするためのビジョンを提示。本格的な技術開発に着手すると発表した。

7月14日、サムスン電子は「新しい次元の超接続経験」(The Next Hyper-Connected Experience)というタイトルの6Gホワイトペーパーを公開した。2030年から本格的にサービス開始が予想される6Gは、最大転送速度1000Gbps。5Gと比べて50倍速くなり無線遅延時間も10分の1に減少するなど、画期的な性能向上が期待されている。例えば、4K画質の映画一本をダウンロードするためには、5G環境で26分40秒かかるが、6G環境では2分40秒しかかからないという。

サムスン電子はホワイトペーパーのなかで、6G商用化によって、現実のように感じられる「超実感拡張現実」「高精度モバイルホログラム」、物理実体を仮想空間に複製する「デジタル複製サービス」など、没入型マルチメディアサービスが可能になるものと予想している。結果として、超低遅延技術が必須となるリモートロボット手術など次世代サービスが実現する見通しだ。

またサムスン電子は、「コネクテッド機器の爆発的な増加」「AI活用通信技術の拡大」「オープンコラボレーションを通じた通信網開発」「通信技術を活用した社会的格差の解消と持続可能な発展」などを6G時代の主要なトレンドとして提示した。

6Gは2025年に技術の標準化が開始され、2028年から商用化に入り、2030年以降にサービスが普及していくと期待されている。サムスン電子のR&D組織・サムスンリサーチは昨年5月、人工知能センター、ロボットセンターに続き、次世代通信研究センターを新設している。6G研究開発人材はこのセンターに属し、中・長期的なR&Dに注力している。

サムスン電子は同センターを中心に、海外研究所、国内外の大学・研究機関と協力して、ファーウェイ、エリクソン、ノキアなどのライバルとの競争に打ち勝ち、6G通信技術の世界的な標準化および技術開発のエコシステムを牽引していく計画だ。業界内では、5G商用化以降、米国、中国、日本などでは政府支援のもと6G研究がすでにスタートし、水面下の主導権争いが開始されたとの分析もある。

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