[シェア0.01%の謎] 医療搬送ロボットHOSPIの功罪① モビリティロボットの始祖

ロボティア編集部2021年12月21日(火曜日)

伝説のロボット
HOSPIという伝説のロボットがいる。その外見からは、彼(彼女)の性別は判別しない。看護師たちは親愛の情を込めて「あの子」と呼び、薬剤師たちは多少の苛立ちをこめて「あいつ」と呼ぶ。松下記念病院で、獨協医科大学付属病院で、あるいはシンガポールチャンギ総合病院で、今も現役で働いている。

モビリティロボット元年とよばれる昨今、配送用ロボットは珍しいとは言えない。2021年に入って焼肉屋で、ショッピングモールで、ロボットがけなげに配送に勤しむ姿を頻繁に見かけるようになった。これから数年で、配膳や配送ロボットは私たちの日常風景として馴染んでいくだろう。

しかしこのHOSPIというロボットの存在感は際立っている。まずはそのフォルムの異様さ。積載量に比して不釣り合いに大きなボディ。180度回転する首。深夜病棟を黙々と走る影。数千万円という販売価格。そして何よりも、このロボットは日系企業であるパナソニックが作ったのだ。

意外に知られていないことだが、サービスロボット市場において日系企業はアメリカ企業と中国企業に対して圧倒的に敗北している。米国のStarship、Postmate、中国のKeenon、Puduなど勢いのあるロボットメーカーと比べて、日本のモビリティロボットは苦戦している。ソフトバンクのServiは、実態は米国のBear Roboticsが開発したものであり、Bear Roboticsの経営者は中国系の若者だ。

その中にあって、HOSPIは純粋に日本産である。パナソニックが1998年に開発し、2004年に販売を開始した。商業化されたモビリティ市場にあっては正真正銘、世界最古と言えるだろう。そう。パナソニックは世界で最初にモビリティロボットを市場に投入し、販売し、事業化した「モビリティロボットの始祖」的存在なのだ。

ここで一つ疑問がよぎる。パナソニックのモビリティ市場におけるシェアは何%なのだろうか。

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医療搬送ロボットHOSPIの功罪② 早すぎた天才〜北野幸彦