【じっけん農場レポート③】ノーガードだいこんは何故バッタの攻撃から生き残る事が出来たのかを考察

ロボティア編集部2022年12月30日(金曜日)

前回の記事では、ノーガードで育てていた三浦大根が生き残るという驚愕の実験結果をお伝えしました。彼らは防虫ネットがなかったにもかかわらず、ほとんど虫に食われず育ったのです。いったいあの食欲旺盛なバッタの群れから、どのように身を守ったのでしょう。やはり何らかの条件のもとではノーガード大根を育てる事は可能なのではないでしょうか。

ヒントは「三浦大根だけがノーガードで生き残った」という事実にあると思います。大蔵大根は全滅し、三浦大根は生き残った。この2つの違いは何だったのか。私は以下の2つの原因が考えられると推測しています。

1:種まき時期
2:品種(種)

まず、種まき時期についてです。前回も書いた通り、大蔵大根は9月上旬に、三浦大根は9月下旬に種まきをしました。9月上旬というとまだ夏の暑さが残っている時期です。その高めの気温が大根のスムーズな成長を阻害してしまったのかもしれません。暑さで大根が弱り、そこを虫(主にバッタ)に狙われたのではないかという考えです。「暑さ」と「バッタ」が互いに連携してノーガードの大蔵大根を打倒したかのようです。

一方、9月も下旬となると暑さも和らいできますから、上旬に比べて大根も育ちやすかった可能性があります。低めの温度のもと、ノーガード三浦大根はダメージを受ける事なく育ち、結果として虫の害を受ける事もなかったのではと推測されます。(この分析は「虫は弱った植物を狙う」という仮説に基づいています。)

次に品種(種)についてですが、三浦大根という品種、あるいは今回購入した種(それを実らせた親)が虫に強かった可能性もあります。今回購入した種とうちの畑の土との相性がものすごくよかったのかもしれません。どちらも来年になってみないと再検証できないのですが、来年も同品種で挑戦するとともに、今回の大根からも種を採り、より確実なノーガード大根の育て方を模索して行きたいと思います。

と、ここまでが「第一次ノーガード大根の挑戦」プロジェクトの実験結果だったのですが、実は10月に入り「第二次ノーガード大根の挑戦」として、再び大蔵大根と三浦大根をノーガード環境で育てて見たのです。その結果は、驚くべきものでした。

追記:この時の感動を動画でもアップしています。よろしければ是非!

[実験農場レポート④]ノーガード大根の挑戦(2022年バッタとの最後の戦い)に続く