【実験農場レポート⑤最終回】ノーガード大根の挑戦の後日譚(収穫時に「敵はバッタだけに非ず」と気付く)

ロボティア編集部2023年1月15日(日曜日)

前回の記事で10月初旬に三浦大根と大蔵大根をノーガードで植えて、どちらも元気に発芽し、バッタの被害は免れる事が出来た事をレポートしました。やはり大根は無農薬かつ防虫ネットなしで育てる事が出来るのだ、めでたしめでたし、といくかと思ったのですが、そうは問屋が卸しませんでした。

結論からいうと10月に植えたノーガード大根は12月に入ってから成長が失速し、バッタの害こそ逃れたものの、これらの大根は収穫までしっかりと育つ事は出来ませんでした。上の写真は2023年1月12日撮影の大蔵大根比較。左が10月に植えたもの、右が9月に植えたもの。10月に植えたノーガード大蔵大根はごらんのように成長が止まってしまいました。三浦大根も同様の結果でした。

バッタの餌食にならず途中まではすくすくと育っていたノーガード大根。なぜこのような事になってしまったのでしょうか。これはシンプルに生育適温下で過ごせた日数が足りなかった事が原因だと思われます。つまり9月蒔きと違って10月蒔きは種を蒔いてからから寒くなるまでが早すぎた事が、その後の成長の阻害要因になってしまった可能性が高いです。

整理しますと、ノーガード大根を育てるには「暑さによりダメージを受けないよう、程よく涼しい時期に種を蒔く」事が必要ですが、同時に「静音適温下で十分な時間が過ごせるよう種まきタイミングは遅すぎてはいけない」という事になります。

というように、安定的にノーガード大根を育てたいという私の挑戦は来年に持ち越されたのですが、最後に9月植えの大蔵大根がめちゃくちゃ美味かった事を報告しておきます。生で美味く、加熱するとさらに美味い。みずみずしく透き通った味(苦みを感じない)で、じわ~と口に広がる優しい味。今まで大根の味だと思っていたのはエグ味だった!?と思えるほど。(私は自分の舌を信用していないので味に言及することは滅多にないのですが、元栄養士と調理師兼料理人にも試食してもらい、私の独りよがりではない事も確認しております。)

収穫の時の感動はこちらの動画にもアップしておりますので、ご興味のある方はぜひ!