【独自調査】中国30大ロボット企業 第一弾 自動脱着可能! 24歳天才社長の驚異的な搬送ソリューション-深圳坎德拉

ロボティア編集部2022年4月6日(水曜日)

中国30大ロボット企業の個別企業紹介の第一弾は坎德拉(深圳)科技創新有限公司。
日本では全くといっていいほど聞かない会社だが、その実態はとんでもなくすごい会社である。

まず坎德拉(深圳)科技創新有限公司というネーミング。
英語ではCandela (Shenzhen) Technology Innovation Co.,Ltd.
日本語でいえば「深圳カンデラ技術イノベーション株式会社」とでもなるだろうか。
カンデラ社はこの仰々しい名前が決しておおげさとは感じないほどの実力を兼ね備えた会社といえる。

創業社長の賀智威CEOは1998年生まれ。
14歳で米国マサチューセッツ工科大学において量子物理学を専攻。
学位取得後の2016年5月、中国に帰国し若干18歳で深圳カンデラ社を設立。
カンデラ社は今日までに500の発明特許を申請し、すでに155の特許を取得。
創業6年で800名からなるR&D体制を築き上げた。その約7割が理系名門大学の大学院クラスだという。

社長の輝かしい経歴を見るだけでも驚異的に見えるが、しかしカンデラ社の本当の凄さは、なんといってもそのロボットが実現する配送ソリューションのレベルの高さにあるといえるだろう。以下の動画を見て欲しい。

・すでに一般自動車と同じ駐車場空間での搬送を実現(動画0:53)
・ロボットが搬送筐体の置き配サービスを実現(動画1:09)
・ロボットが搬送筐体を自分で取りに行き、自動で合体(動画1:18)
・公園のゴミ箱がそのまま搬送対象となっている(動画1:42)

ロボティアでは世界中の数多くの搬送ロボットのウォッチングと取材を続けてきたが、ここまでの機能のロボットは類を見ない。複数のロボットが連動して、搬送物の自動置き配達と自動取り配達を実際のアプリケーションとして実現している例はカンデラ社を除いては皆無なのである。これほどの高度の技術力をもったロボットメーカーが、若干24歳の創業社長に率いられている事に驚きを禁じ得ない。

これだけ高度な機能を実現できるのなら、さぞかしいろいろな搬送の問題を解決できるだろうと思い、日本進出について質問してみたところ「中国市場が忙しい為、海外市場はやらないと決めている」(カンデラ営業関係者)という意外な返事が返って来た。日本国内のロボットベンチャー企業は、カンデラ社が日本に進出してくる前に、同レベルの搬送ソリューションサービスを完成させる事ができるだろうか。今後の動向が注目されるところである。