最近、某ファミレスチェーン店などでよくみかける猫型ロボットBellabot。キュートなフォルムが特徴的だが、最近ではこのロボットを日本市場向けに「二次開発」したさまざまな商材が登場している。
4月13日にアリオ橋本に出現した「クレヨンしんちゃん・もののけ忍者珍風伝Bellabot」はその中でも斬新な事例だ。もともとは料理の配膳専用機であったBellabotの配膳用トレーを全て取り外し、サイネージユニットを取り付けた。さらにクラウド上から、走行中のロボットに対して5月に封切り予定のクレヨンしんちゃんの映画広告を配信する機能を実装した。
開発チームのBenny氏によると、開発プロジェクトは困難の連続だったという。
「本当に何もかもが初めてで、本当に苦労しました。まずサイネージを2面に搭載したBellabotのデザインが大変でした。ロボットのバッテリー以外にサイネージのバッテリーが必要で、ベラちゃん(Bellabotの愛称)のおなかの中にいろいろな機構を仕込むのが難しかったです。」
「次にクラウドからサイネージに動画を配信する仕組が必要でした。いろいろ苦労したのですが、双葉社様とアリオ橋本様など関係者の皆様の協力で最終的にはうまくいきました。」
「ちなみにサイネージ側面搭載型のモビリティロボットは日本で最初の発明という事で、現在、弊社で意匠権登録を出願中なんです。」
このロボットの最大の特徴は、クレヨンしんちゃんの声がロボットの声としてインストールされている事だろう。例えばロボットの耳をなでると、なんとクレヨンしんちゃんの声で「ゴールデンウィークは、おらの映画でゲラゲラ笑えばぁ」と反応してくれる。
「子供たちの目をひいて、かつ映画をみたいと思うような、コンテンツ発信の仕方をずっと考えていました。現場でセッティングしている最中も、ロボットに目が釘付けになっている子供たちが集まって来てくれて、本当に嬉しいですね」
「もちろんクレヨンしんちゃんだけではなくて、他のコンテンツとの協業も可能です。個人的には、他にもいろいろなキャラクターのBellabotの開発に携わりたいですね」とBenny氏は語る。
(Benny氏のツイッターよりクレヨンしんちゃんBellabotの動画が確認できる。)
ニンニン! pic.twitter.com/3mcsm2ynTW
— Benny (@Benny_lai2000) April 14, 2022