サンフランシスコに本社を置くシムビロボティクス(Simbe Robotics)は、店舗の在庫を確認したり、従業員とコミュニケーションを取るロボット「タリー(Tally)」を披露した。タリーは通路を移動しながら在庫を確認、どの商品をショーケースに補充すればよいか倉庫にいる従業員に知らせる機能を持つ。特筆すべきは、従業員と購入者がいる営業時間内に作業をこなせるよう設計されている点だろう。
シムビロボティクス社のプレスリリースによれば、タリーは既存の在庫管理プロセスよりもコストを抑えることができ、頻繁かつ迅速、正確に仕事をすることができるそうだ。
タリーには様々なセンサが搭載されており、商品ケースや顧客と接触しないように安全にも配慮されている。タリーが収集したデータはクラウドに送信され、処理、分析される。店舗スタッフは、フロントエンド・アプリケーションを使用して、在庫発注以外にも、クラウドのデータにアクセスし店内の状況を把握することができる。タリーに充電が必要になると自動で充電器に移動する。
シムビロボティクス社は、タリーが作業効率を高めるだけではなく、買い物に来た顧客の満足度を高め、販売を促進し、運用コストを削減するのに役立つと話している。
シムビロボットの共同創業者兼CEOブラッド・ボゴーリア(Brad Bogolea)氏は、「流通業では、消費者の経験が全てである」と話し、その真意を説明している。
「購入者が買いたい製品が店頭になければ、店側は顧客を失望させ機会を失う。タリーは店舗内の商品陳列状態を正確かつタイムリーに分析することで、それらの問題を解決するために役立ちます。また従業員が顧客サービスに集中できる時間を作ってくれる」
シムビロボットは、タリーの価格についてはまだ明かしておらず、いくつかの企業でテストしている段階だとしている。
photo by simbe robotics