イングランド銀行がロボットに奪われる雇用数を予想

ロボティア編集部2015年11月16日(月曜日)

 ロボットの導入と自動化により、米国で約8000万、イギリスで約1500万の雇用が失われるだろうという新しい主張が出てきた。

 欧米メディア各紙によると、英・中央銀行であるイングランド銀行(BOE)のチーフエコノミストであるアンディ・ホールデン(Andy Haldane、上写真)氏は12日、英国最大の労組団体である労働組合会議(TUC)で行った演説で、ロボットに奪われる仕事の数が米国で8000万、イギリスで1500万に達すると述べた。

 ホールデン氏はまた、「失われる仕事の大部分が低賃金の職種」とし「技術の発達は、非熟練労働者にはむしろ悪影響を及ぼし、所得の二極化を拡大させる」と指摘した。

 これまで、技術の進歩が新たな需要を作り出し、それにより新たに誕生した産業分野で働く新しい労働者が必要とされてきたが、状況が変わりつつあるという主張である。

 ホールデン氏は「機械がより賢くなり、人間の技術力に依存する領域はより狭くなる可能性が高い」とし「無人自動車のように、わずか10年前には想像しがたかったことが、現実になりつつある」と述べた。

photo by Bank Of England HP