インドに押し寄せるロボット化の波。その"浸食"は先進国さながら

ロボティア編集部
ロボティア編集部

photo by sputniknews.com

「自動化、ロボット化が進むと、人間が行ういくつかの低スキルな作業と競合しあうことになる」

社のエコノミストは、ロンドンとトロントの5月の報告書にそう書いている。チェンナイのロイヤル・エンフィールド社の工場は、そのひとつの例に過ぎない。反復と危険が付きまとうスプレー塗装の作業は、ロボットにとって最適である。労働者が手作業で行う場合、有害かつ眩暈のするスプレーの霧にさらされ、記憶や認知機能に障害がでる危険性がある。人間は完ぺきではない。スポットでミスをするし、それがバイクを腐食させる可能性がある。また、全く正確に同じ塗装を繰り返すことができる人間もいない。

南部のタミル・ナードゥ州にあるロイヤル・エンフィールド・モーターサイクルの最新の工場に、スイスに本拠地を置くABBグループが設置した2.1メートルの腕を持つロボットは、塗装廃棄物の量を半分近く削減することに成功している。また、最大速度で利用した場合、(人間の)4倍近いスピードで作業することができる。そのロボットは、休憩を取ることも、仕事をミスすることも、ストライキをすることもない。 ロボットの導入はまた、製品開発・発表が頻繁に行われ、製造サイクルが短くなっているこの時代に、より軽快な生産を実現できることを意味する。人間はタスクの種類によって、再教育する必要がある一方で、ロボットはボタンを押すだけで作業の種類を切り替えることができる。

「大規模な製造工場は、一日中、作業をこなすことができるブルーカラーを見つけることに、大変な努力を傾けてきました。それも、十分に安定した技術を身に付けた人々です」

ABB社でロボット工学のグローバル・ヘッドを担当するパー・バガード・ナーセス(Per Vegard Nerseth)氏は、自身の経験からそのように話す。

「ロボット導入のメリットのひとつは(資金の)回転率が非常に高まるということです。訓練すべき人々を膨大に抱えることは、企業にとってコストを負うことになるので。ロボット導入によって、企業側の投資回収がより有利になります」(パー・バガード・ナーセス氏)

インド・オラガダム(Oragadam)工場は、2013年に4台の塗装ロボットを導入した。加えて14以上を追加する予定だ。ロイヤル・エンフィールド社とABB社はともに、ロボット導入のコストを開示することを拒否した。が、投資額は約2年で元が取れるだろうと話している。ロイヤル・エンフィールド社の北部にある古い工場でも、新たに4台の溶接ロボットが導入された。同ロボットは、人間が2分で行うさぎょうを20秒でこなす。同社はナードゥ州にある同工場で、どのくらいの労働者が職を失ったか。また、今後どのようなロボット化、自動化のプランがあるかについては、こちらも回答を拒否している。