インドに押し寄せるロボット化の波。その"浸食"は先進国さながら

ロボティア編集部
ロボティア編集部

ターマン・シャンムガラトナム
ターマン・シャンムガラトナム photo by Thomas Köhler

工場で労働需要を作るというレースでは、モディはアジアのライバルとのみ競争しているわけではない。ロボットが、ますます先進国を支援している。スイスでは、ロボットが輸出用歯ブラシを作っている。スペインでは、以前まで移民が行っていたレタスのカット、パッキング作業を、いまではロボットがこなす。ドイツでは、カップにアイスクリームを詰めているし、英国では1分に80のマルチパックにヨーグルトを詰め込む作業を行っている。

3月まで国際通貨基金(IMF)の政策諮問委​​員会会長を務めた、シンガポールのターマン・シャンムガラトナム (Tharman Shanmugaratnam)財務大臣は、インドおよびタイ、ベトナム、マレーシアなどの国が「高速で閉まるドアに入り豊かな国に追いつくか」もしくは「ボートに乗り遅れる」と話す。

「時間はインドの味方をしない。私はロボットが人々の仕事を引き継ぐ前に、現在の労働集約型製造が生き延びるために10年の猶予を与えます」

ターマン・シャンムガラトナム 氏は、12月に行われた政府会議で、インドの政策立案者にそう話したという。ロボットに仕事を奪われない人間が育つのか先か。それとも、ロボットが人間の仕事を浸食し尽くすのが先か。インドはロボット時代の入り口で大きな岐路に立たされている。