ドローン専門メディア運営者に聞く、2016年ビジネス最新動向

ロボティア編集部
ロボティア編集部

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Drone Borg キャプチャー画像

―私もDRONE BORGを見ながらドローンについて学ばせてもらっています。CLUEでは世界中の情報集めてらっしゃいますが、ドローンビジネスにおける日本と世界の差をどう分析されますか

 まずビジネスの大きな流れとして、今年2~3月の段階では、日本は世界から大きく取り残されていた状況だった思います。そもそも、ドローンそのものがあまり認知されていなかった。4月に起こった首相官邸墜落事故の後から、ようやく消費者の間に知られてきたという印象です。一方、欧米ではかなり早い段階から注目されはじめていて、ドローン関連の話題も豊富に取り上げられていましたし、多くの会社が事業化に至っていました。

 現在、機体を中心としたハードウェア面では中国、特に深セン地域が強みを見せています。一方、サービスレイヤーではヨーロッパ、ソフトウェアやクラウドではアメリカがそれぞれ強みを見せています。産業の優位性など得意分野の棲み分けはすでにはじまっていると思います。海外ではドローン関連スタートアップへの投資額が大幅に増加してきており、5~10年スパンで見ていけば、巨大な産業になると分析しています。

―CLUEでは11月9日にドローン用・データ管理クラウドサービス「DroneCloud」をリリースされています。数多あるドローンサービスのなかで、かなり的を絞ったものだと思うのですが、同サービスに踏み切った理由はどこにあったのでしょうか? 

 サービスをリリースする前、ニュースサイトを運営しながら、さまざまな事業を検討してきました。その中で、農業や建設など、個々の産業・業務に特化した事業も検討しました。そのような“縦掘り”の事業展開はニーズが捉えやすく、早期に収益化できる一方で、単体の産業に特化してしまうとどうしてもマーケットサイズが小さくなるという問題がありました。

 一方で、“横に展開”するプラットフォーマー的なプレイヤーはあまりおらず、アメリカ、しかもシリコンバレーに数社ある程度です。そこで、横軸を抑えられ、スケーラビリティが高い事業モデルはどのようなものなのかという観点で事業を検討しました。それで行き着いたのが今の商業利用に特化したモデルです。 

 これまで、商業用ドローンが大きく普及してこなかった理由としては、各国の法整備が十分に進んでいないことが要因として大きいと考えています。米国のFAAでもガイドラインが本格的に定まっていませんでしたし、ある程度、業務活用できていたのはドローン関連の法整備が早くから進んでいたカナダやヨーロッパなど限られた地域だけでした。それでも、今後、各国の法整備が進むのは確実です。

 今後、商業用ドローンが世界各地で普及し、巨大な産業に成長していくのは間違いないでしょう。そこで、ドローンを商業利用する様々な産業の方が利用できる、汎用的なプラットフォームを作ることを目指そうと考えました。

 DroneCloudはプラットフォームを構築するためのワンピースと位置づけています。あくまでも大きな事業構想の一部です。クラウド部分は長期的な競争優位性を担保するために極めて重要なため、しっかりと利便性を高めていく一方で、今後はハードウェアなどへのつなぎ込みも行っていきます。