ドローンの活用がいち早く進む韓国・釜山市、担当者に事情を聞く

ロボティア編集部
ロボティア編集部

 採用決定までの期間が1カ月という、そのフットワークの軽さには少し驚かされるのだが、さらに驚くべきはその活用の裾野がさらに広がっているという点だ。釜山市ではすでに山火事を監視する部署でもドローンを活用している。また、警察と消防でも取り入れる方針だそうだ。

「警察や消防の方の話は直接聞いてもらえると一番正確だと思うのですが、すでに活用を念頭においているようです。特に消防の方は火事が起こった際にドローンを飛ばして、現場の状況をいち早く確認するような用途で使うと聞いています。それ以外にも、活用の幅は徐々に広がっていく流れです。韓国では、釜山以外の自治体でもドローンに関する関心が高く、導入を進めようとしているところも少なくない」(ホン氏)

 なぜ釜山市ではドローン導入に積極的なのだろうか。実は、韓国の航空産業の地域分布を見ると、釜山近郊にある慶尚南道泗川市(晋州)が、その60~70%を占める。また、釜山自体も20%ほどを占めるといわれている。「大規模な事業者も多く、その航空産業密集地として基盤を利用すれば、ドローン産業に強みを活かせるのではないか」と、市の方では考えているそうだ。

「大韓航空のテックセンターが金海国際空港にあるのですが、そこでは飛行機を整備したり、無人航空機などを生産しています。敷地も広大で66万㎡くらいあります。それら強みをドローン産業にも活かしたい。また今後の釜山市の方向性としては、クラスター(集積団地)を作って産業を育成していく構想です。他の産業もそうですが、商圏や航空産業が集まらないとシナジー効果を発揮しにくいため、そのような方向を設定しています。ただ問題として、釜山は大都市ですのでクラスターを作る土地をどこに選定するかという問題があります。郊外では再開発などが進んでいる状況なのですが、ドローン産業自体が初期にあるので、そこにポジションを確保して入り込んでいくというのは難しい状況にある」(ホン氏)