新たな金融ビジネスの台頭、「フィンテック」とその特徴とは

ロボティア編集部
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フィンテック_レンディングクラブ
photo by Lending Club

 第四に、ユーザーや消費者が多くの金融情報を握ることになるので、金融商品やサービスの選択権が強くなる。つまり、金融会社に対する消費者側の主導権が強化される。

 世界の金融市場では、すでにフィンテックが大勢を占めている。シリコンバレーはもちろん、ニューヨーク・マンハッタン、イギリス・ロンドンでは、銀行や投資会社が先を争ってフィンテックメーカーに投資を行っている。ドイツ銀行(Deutsche bank)はすでに500社以上のフィンテック企業に投資したとしており、シティバンク(‎Citibank)も米国、欧州、アジアなどで有望なフィンテック企業を発掘するに努力を傾けている

 中国では電子商取引企業として知られていたアリババが、決済サービス「アリペイ」を活用して、ファンドひとつで約10兆円を集めたことが話題になっている。現在、アリババ、テンセント(Tencent)など、IT企業が銀行業に続々と進出している状況だ。

 また中国では、個人間の融資を仲介するP2P融資ブームが起きている。中国には、中国P2P融資会社が約3160社あり、貸付額は1カ月あたり約2兆円、年間で25兆円規模になるとも言われている。2014年に、話題となった世界ナンバーワン消費者金融サイト「レンディング・クラブ」を圧倒するほどの躍進ぶりである。

 これらのグローバル的な傾向は、新たな金融システムの到来を示唆するもので、既に世界的な金融会社の多くは、フィンテックつまり、金融のインターネット・モバイル化を通じてこの「新しい金融システム」に適応すべく準備していると考えられる。リテール(個人や中小企業を対象にした小口金融業務)から撤収・縮小している外国銀行が、フィンテックの技術を導入しデジタルバンクへと変貌を遂げ、改めて市場攻略を目指す日も遠くないかもしれない。

 フィンテックに対する消費者側の否定的な認識も徐々に軟化しつつある。特に、インターネット銀行や、クラウドファンディングへの期待は日毎に高まっている。というのも、今後、非対面取引や指紋、虹彩など生体認識技術が本格的に発展、普及し始めれば、ベンチャー企業や中小企業にも新たな資金調達手段が用意されるからだ。

 今後、金融機関が共同で利用するフィンテックプラットフォームが作られ、そこに集まったビッグデータ(巨大情報)を活用するようになれば、ロボットが資産を管理するロボアドバイザーや、新たな保険商品の開発にも転機が生まれると予想される。

(ロボティア編集部)