ロボットスタート北構武憲氏に聞く、ロボット化する社会と広告

ロボットスタート北構武憲氏に聞く、ロボット化する社会と広告

関連ワード:

Posted date:2016.02.14

ロボットスタート-03

 なるほど、一から何かを始めるというのは非常に大変かと思うのですが、なぜPepperや家庭用サービスロボットを広告メディアとして選ばれたのでしょうか? 特別な魅力を感じた理由を教えてください。

 Pepperもそうですが、家庭用ロボットの特徴として、センサーなどを使って性別、年齢、喜怒哀楽などを認識することができます。そのため、従来のパソコンやスマートフォンよりも、よりきめ細やかな広告配信が可能になると考えています。

 わたしも広告畑にいましたので実感しているのですが、ネット広告はユーザーに嫌われてしまう傾向があります。その理由の1つはマッチしてないからではないかと考えています。自分の経験からみても、なかには間違えて押しているとした思えないケースもあります。結果的に、広告主の方からは当然、「クリックは多いのに、効果が全然上がらない」とか「モノ買うところまでいかない」という要望が出てきます。

 反対に状況や必要な情報がマッチしていれば、ユーザーは喜んで広告を受け入れてくれるのではないかとも考えています。リクルートさんが発行する情報誌はその点で非常に上手ですよね。例えば、結婚情報誌のゼクシィは、掲載されている広告もターゲットがマッチしているので受け入れてくれる人たちがたくさんいます。

 そのように、ユーザーと広告をマッチさせるという意味で、ロボットは高い潜在力を秘めていると思います。例えば、Pepperだと表情を認識することができるので、広告が受け入れられる状態にある人にだけ広告配信するといったことが可能になります。笑顔の人には広告をおすすめし、怒っている人には表示を避けるといった具合です。プライバシーとの兼ね合いはあるでしょうが、技術的にはこのようなことが可能です。

 またロボットがこれまでのデバイスと異なるのは、人間がしゃべりかけても不自然ではない、つまりコミュニケーションが取れるという点です。これから技術が進歩していけば、会話形式で商品をおすすめできることも可能になるのではないでしょうか。例えば、ユーザーが疲れていると認識したPepperから「疲れたの? ビールあるよ」というように話しかけて、自然な会話の流れのなかで広告を成立させることもできると思います。

 現在、テレビ、スマホ、IoT機器などいろいろなデバイスがあります。それらとロボットが決定的に異なるのは、そのコミュニケーションの自然さ、円滑さだと思います。モノに話しかける人はほとんどいないと思いますが、その点ヒューマノイドやキャラクターが持つ特徴は広告分野で存分に活かせると思います。

1 2 3 4 5 6 7