なお、Googleはマゼンタ最大の課題として「ストーリーテリング」を挙げている。言い換えれば、アルゴリズムが自ら作品を作るだけではなくて、作品の「ナラティブ-物語」まで説明することができる段階まで進みたいというものだ。
「機械が作った音楽や芸術は、小さな塊として見たときには良くとも、長い物語のようなものに欠けています。マシンが作成したコンテンツが、長い構造を持っている場合もありますが、それは追加されたものであるだけで、アルゴリズムが自ら学習したものではありません。例えば、デビッド・コープ教授の『音楽人工知能の実験(EMI)』を見ると、人工知能モデルが人間の作曲家が作った曲を解体して共通の特徴を発見した後、それらを組換えて新しい作品を作っています」(マゼンタHP)
Googleは、昨年11月に公開したマシーンラーニングプラットフォーム「テンサーフロー(tensorflow)」を活用する一方、関連ツールをギットハブ(GitHub)に公開している。開発者や研究者に加え、アーティストやミュージシャンが自由に参加して、マゼンタの「進化」を促す計画だ。
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